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6人の乗組員によって操作される舟を象ったもの。墓から出土した副葬品の一部と思われる。舟のモチーフは,エジプトでは前4千年紀から現れるが,この場合はナイル河を航行する現世の舟というよりも,死者があの世で乗る舟を象ったものであろう。エジプトでは貴重な木を素材とし,白い漆喰の下塗りを行った上に,彩色が施されている。乗組員は全員腰布を着けていたようで,亜麻布が残存するものもある。