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歌仙絵の類品中,現存最古のもの。もとは,藤原公任の『三十六人撰』にもとづく三十六歌仙を一歌仙一図の絵姿に描き,それぞれの略伝と詠歌を添えた上下2巻の巻物であった。和歌神・住吉明神の社頭を描いた一図がもと下巻巻頭にあったところから,上巻冒頭には玉津島神社社頭の図があったとみなす説がある。佐竹家から出たのち,大正8年に切断分割された。ほとんどの歌仙は背景を一切描かず,顔の表現に力が注がれ,似絵の流行を反映している。