Language
本面および頂上仏面以外に11小面と左右各21大手をとる千手観音図像は不空訳『千手観音大悲心陀羅尼経』に依拠するが,中尊と左右の功徳天・婆藪仙の組み合わせは,胎蔵界曼荼羅虚空蔵院の図像に影響を受けたものと思われる。中尊の彩色や繊細な截金技法には,藤原仏画の特質がよく示される。