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140周年ありがとうブログ

140年を支えたすべての人々にありがとう

東京国立博物館に勤務することになったとき、長年お世話になった職場の先輩の「トーハクは宝の山」という言葉がとても印象に残りました。
そのときは、名品揃いのコレクションに接することへの期待が一番でしたが、博物館の活動に従事するようになって改めて感じたのは、厖大なコレクションが実に多くの人々によって守り伝えられてきたことでした。
自国の文化財をこれほど多く収蔵し、大切にしている博物館は世界でも稀な存在であると思います。

最初に配属となったのは、現在の島谷副館長が課長をつとめられていた資料課でした。
資料館地下の収蔵庫には収集された資料が数万点あり、詳細な目録作成のために行っている調査のデータがきちんと整理され、過去の「博物館ニュース」などには資料の概要などがシリーズで収録されていました。
歴史資料の展示のネタに困ることが少なかったのは、歴代の職員や多くのアルバイトさんが苦労してデータを蓄積してくださったおかげです。

また特別展では、「心を一つにして力を合わせれば何とかなる」ことをつくづく実感しています。
博物館の外からは、特別展の企画から終了後の作品のご返却まで、内外を問わず、これほど多くの人々が関わっていることは、かつては想像できませんでした。
とくに作品をご出品してくださる方々、展覧会をご覧になるためトーハクに足を運んでくださる方々には、本当にありがとうございますという気持ちでいっぱいです。

私の博物館での人生は、資料館にはじまりました。
最近、図書閲覧室の大幅なレイアウト変更を行い、ご来館の皆様より「利用しやすくなった」などのご感想をうかがいました。
ご来館者をはじめ、デザイン室、広報室、博物館情報課、窓口業務、図書整理、警備・お客様サービスセンターのスタッフにも、ありがとうございますと言わせていただきます。

資料館
より便利に使っていただけるよう、レイアウトを変更した図書閲覧室の一部です。
これからも、みなさんのご利用をお待ちしています。


140年という節目に博物館に勤務できたことを、これまで博物館を支えてくださったすべての人々に深く感謝いたします。
ありがとうございました。
 

カテゴリ:2013年3月

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posted by 高橋裕次(博物館情報課長) at 2013年03月25日 (月)