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9月28日(土)はスペシャルイベントデー!

9月28日(土)は夜8時まで開館し、さまざまなイベントを開催します!

9月28日(土)は、「秋の特別公開」の終盤を飾る、スペシャルイベントデーです。講演会やコンサートなどのイベントが目白押し! 秋の一日を博物館でのんびり過ごしてみませんか。

まずは、トーハク収蔵品のなかでも特に人気の高い、酒井抱一筆の夏秋草図屏風をじっくり鑑賞。驟雨(しゅうう)に打たれる夏草と、野分に吹き流される秋草を描いた抱一の最高傑作です(9月29日(日)まで本館7室に展示)。
15時からは平成館大講堂にて講演会「酒井抱一筆『夏秋草図屏風』の魅力」(講師:当館研究員 本田光子)も開催します(当日先着380名)。奮ってご参加ください。

関連グッズも本館ミュージアムショップ特設コーナーに多数取り揃えました!

ショップグッズ


芸術の秋にちなんだ音楽イベントも続々開催します。
Music Weeks in TOKYO 2013 まちなかコンサートをトーハクで開催!フルートとハープのコンサートを、表慶館エントランスホールで11:00~、13:30~の2回開催します(フルート:上野由恵、ハープ:平野花子、各回先着100名)。
クラシックの優雅な調べをお楽しみください。

夕方からは、東洋館リニューアルオープンを記念して、ジャワガムラングループ ランバンサリによるガムランと舞踊(小島夕季)のコンサートを、平成館ラウンジで16:30~、18:30~の2回開催します(各回先着200名)。
青銅製の打楽器が奏でる、インドの伝統音楽 ガムランの調べとともに、幻想的なアジアの夜をお過ごしください。公演後は、ガムランの演奏体験もできます。

ガムランコンサート
参考イメージ(写真:古屋均)


東洋館エントランス前では、アジアンビアガーデンを開催! インドネシアビールをはじめ、上海ヤキソバやエビチリ春巻きなど、アジアンテイストのメニューも揃えて、皆様のご来店をお待ちしています。大人気の「一番搾り フローズン<生>」もあります!
ソフトドリンクもご用意しておりますので、ご家族でお楽しみいただけます。

※ビアガーデンは15時開店、ラストオーダー 19:20 (雨天中止)


作品を鑑賞し、音楽に触れ、アジアンビールに酔う秋の一日。
皆様のお越しをお待ちしております!

 

カテゴリ:news催し物秋の特別公開

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posted by 長澤由美子(総務課) at 2013年09月26日 (木)

 

五感で味わう酒井抱一筆「四季花鳥図巻」

トーハクのWEBサイト企画、「四季花鳥図巻 あなたが好きな場面は?
もうご投票くださいましたか?

どの場面もすてき。迷ってしまいます。
まんまるの朝顔や白菊、グラデーションが美しい蔦もみじ、
おっとりした顔の鳥、生き生き動きだしそうな虫。
それにしても、場面ごとに雰囲気が違う。いろいろな描き方が混じってる・・・?

その通り。
近づいてよく見ると、朝顔は目にもあざやかな群青が重ね塗りされて宝石のようにきらきらします。
白とピンクの菊は胡粉を盛り上げた厚みが干菓子のよう。
蔦もみじは絵具をうすくのばしてうっすら透けています。
鳥は筆数少なくあっさり、いっぽう虫は図鑑のように精緻です。
  
四季花鳥図巻
四季花鳥図巻 下巻(部分) 酒井抱一筆 江戸時代・文化15年(1818)  東京国立博物館蔵
写真では感じとれない美しさ。ぜひ実際にご覧ください。


描いたのは酒井抱一(1761~1828)。
尾形光琳(1658~1716)の絵を好み、光琳の展覧会をひらいたり、
作品を集めた本を出版したりと、光琳の良さを広く知らせるために尽力しました。
「四季花鳥図巻」の丸い朝顔や菊は、光琳の描く花によく似ています。
木の幹の、にじみを活かした「たらしこみ」も、
光琳や、光琳が好んだ俵屋宗達の絵にしばしば用いられる技法です。

抱一の「四季花鳥図巻」、とくに私が好きなのは、<はじめ>と<おわり>です。
<はじめ>は半円形の月と、その前に優美な曲線の枝を重ねる萩が
すずしげでさわやかな印象です。萩には鈴虫、その下に松虫が。
秋の夜、虫の音が聞こえてきます。
 
四季花鳥図巻(巻頭)
巻頭部。小鳥は左を向いて次の場面へと視線を導きます。

花鳥すなわち草木花に鳥の組み合わせは、日本でも古くから描き継がれてきました。
これに虫が加わるのは、おもに江戸時代後半からです。
ちなみに、抱一の「四季花鳥図巻」に近い時期には、
お殿様自らがたくさんの虫を描きためたアルバムも作られています。
伊勢長島藩藩主・増山正賢(号・雪斎)筆「虫豸帖(ちゅうちじょう)」です。

虫豸帖
東京都指定文化財 虫豸帖 増山雪斎筆 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵
(2013年10月1日(火) ~ 2013年11月10日(日)、本館8室にて展示予定)


中国の花鳥図巻にはしばしば虫が含まれています。
ただし、中国画では鳴声のきれいな秋の虫はあまり選ばれていません。
抱一は虫の音すだく、親しみ深い日本の秋を表現しているのです。
(岡野智子「酒井抱一筆「四季花鳥図巻」にみる草虫表現―中国絵画との関連をめぐって―」『MUSEUM』551号、1997年)

<おわり>は雪つもる白梅の枝に呼応しあう鶯、藁囲いをかぶせた水仙です。
白に白を重ね、香りに香りを重ねる清々しい場面です。
 
四季花鳥図巻

四季花鳥図巻 巻末部
巻末部。まだ寒い中にも、鶯の呼び声が春の近付きを知らせます。

虫の音、花の香り。
抱一の描写からは、目に見えない季節感まで感じることができます。
色あざやかな花や紅葉より、時にいっそう四季を感じるのです。

巻物としての<はじめ>と<おわり>も見てみましょう。

題せん
巻物の内容をしるす、いわば“本のタイトル”部分。

<はじめ>の部分を見えるように展示しています。
巻物をすべて巻くと、この部分が表紙となります。
かなで「あきふゆのはなとり」と書かれています
(ちなみに上巻は「春夏乃花鳥」と漢字で書かれています)。

落款
「文化戊寅晩春 抱一暉真写之」の署名と「雨華」・「文詮」の印。


<おわり>には、描いた人のサインが入っています。
ここから、抱一が文化15年(1818)春の終わりに描いたことがわかります。
この数年後、抱一は銀箔の「夏秋草図屏風」を描きます。

酒井抱一の「四季花鳥図巻」・「夏秋草図屏風」は、それぞれ8・7室にて展示中。
来週末、9月29日(日)までです。

トーハクで、あなたの秋を見つけてください。

蟻
この蟻がどこにいるのかも見つけてください。

カテゴリ:研究員のイチオシ秋の特別公開

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posted by 本田光子(絵画・彫刻室研究員) at 2013年09月21日 (土)

 

西域の美術「二菩薩立像幡」の見どころ

秋の特別公開に際し、東洋館3室 西域の美術では「地蔵菩薩像幡」「菩薩立像幡」「二菩薩立像幡」の3点が展示されます。

西域の美術
(左)地蔵菩薩像幡 中国・敦煌莫高窟蔵経洞 ペリオ探検隊将来品 唐時代・9世紀 ギメ美術館交換品
(中)菩薩立像幡 中国・敦煌莫高窟蔵経洞 ペリオ探検隊将来品 唐時代・9世紀 ギメ美術館交換品
(右)二菩薩立像幡 中国・敦煌莫高窟蔵経洞 ペリオ探検隊将来品 五代~北宋時代・10世紀 ギメ美術館交換品
いずれも東京国立博物館蔵。秋の特別公開(2013年9月18日(水)~9月29日(日))にて公開。

はじめに、幡(ばん)について説明しましょう。
幡とは仏殿内の柱や天蓋、高座に掛けたり、堂外に掲げたりする荘厳具(しょうごんぐ)の一つです。
幡の形態は幡頭・幡身・幡手・幡足からなります。幡頭は三角形、幡身は長方形で、その左右に幡手を、また下の縁に幡足をそれぞれ着けます。
幡頭には釣鐶(ちょうかん)をつけ龍頭の顎に掛けるのです。その光景はまるで大きなイカを干しているかのようです。

つぎに、なぜ敦煌にあったこれらの作例が当館の所蔵になったのか、簡単に説明しましょう。
1900年、中国の甘粛省 敦煌莫高窟から、これらの作例をはじめ絵画や経典、文書などが大量に発見されました。後にそれらが発見された敦煌莫高窟の洞窟は蔵経洞(第17窟)と名付けられます。
1908年、フランス人東洋学者ポール・ペリオは敦煌莫高窟を訪れると、蔵経洞の内部に収められていた品々に対する調査、収集を行いました。
ペリオがフランスに持ち帰った資料のうち、経典や文書類はフランス国立図書館に、絵画はギメ美術館に収蔵されます。
そして1981年、これらの作例はギメ美術館交換品として当館の所蔵となったのです。

最後に、明日9月19日(木)の列品解説で私が取り上げる「二菩薩立像幡」について説明しましょう。
私はこれがはたして本来的に幡といえるのかと考えています。
『列品記載簿』という館蔵品に関する博物館の記録を見ますと、実はこの作例がギメ美術館から当館に移された際、「二菩薩立像」と記され、「幡」とは書かれていませんでした。
この作例は寸法が縦167.5cm×横132.0cmと大きく、麻布2枚を縫い合わせてつくったものです。また上方の縁には、あたかものれんに棒を通すための「チギレ」のような部分、すなわち「羂(わな)」が縫いつけられています。
周囲を墨で四角形に縁取った中に、菩薩立像2尊を大きく描き、その下に男女の供養者6人を配置しています。

二菩薩立像幡 ちぎりと縁取り
二菩薩立像幡の羂(わな)と縁取り

私はこの作例を、洞窟の内外を荘厳(しょうごん)した道具としての幡でなく、礼拝対象としての尊像画ではないかと考えています。
第一の理由は、幡とみなす根拠と考えられてきた、「羂」や縁取りをもった尊像画が、大英博物館やギメ美術館に所蔵される敦煌絵画に多数認められることです。
大英博物館所蔵の「観世音菩薩像」(北宋時代 開宝4年(972))、「観世音菩薩像」(北宋時代 太平興国8年(983))、そしてギメ美術館所蔵の「釈迦説法図」(北宋時代 10世紀後半)、「不空羂索観音菩薩図」(北宋時代 10世紀後半)には、絵画でありながら「羂」が認められます。

第二の理由は、幡として知られる図像に、供養者像を描き込む作例が見られないことです。
いっぽう、先述の大英博物館所蔵の二つの「観世音菩薩像」、そしてギメ美術館所蔵の「不空羂索観音菩薩図」のほか、ギメ美術館所蔵の「幡を持つ観音菩薩立像」2面(五代時代~北宋時代 10世紀)などには供養者像が描かれていますが、幡の形態をなしていません。

第三の理由は、幡本来の使い方から見て、この幅の広い絵を竿に吊るして、練り歩く、あるいは天蓋に吊すなどの使用が考えがたいからです。
例えば、先述のギメ美術館所蔵の「幡を持つ観音菩薩立像」のほか、敦煌莫高窟第172窟東壁北側壁画文殊菩薩図(盛唐 8世紀)、第9窟東壁北側壁画文殊菩薩図(晩唐 9世紀半ば~10世紀初め)、ギメ美術館蔵の「引路菩薩図」(五代時代 10世紀)などでは幡を竿に吊して持っている、また敦煌莫高窟第332窟南壁上部壁画涅槃変相(初唐 7世紀)では龍頭の顎に幡を吊す、そして敦煌莫高窟第302窟前室南壁画仏説法図(隋時代 6世紀末~7世紀初め)や第305窟西壁北側壁画仏説法図(隋時代 6世紀末~7世紀初め)では天蓋に幡を吊す図像が見られ、当時の敦煌における幡の使い方を知ることができます。
いずれも細長い幡がひらひらと風に翻るように描かれます。

以上の三つの点から見れば、「二菩薩立像」を幡と見ることは難しいと考えます。

この絵は公開後、修理される予定で、しばらくの間見ることができなくなります。
ぜひこの機会にこの絵画をお楽しみください。

秋の特別公開 江戸琳派の粋 酒井抱一 「夏秋草図屏風」など9件を、2週間限定で公開
2013年9月18日(水)~9月29日(日)

列品解説
「秋の特別公開 西域美術鑑賞入門」
2013年9月19日(木)   14:00 ~ 14:30 東洋館3室
講師:勝木言一郎(出版企画室長)

 

カテゴリ:研究員のイチオシ秋の特別公開

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posted by 勝木言一郎(出版企画室長) at 2013年09月18日 (水)

 

「夏秋草図屏風」の見どころチェック!

東京国立博物館が誇る名品の一つとしてすっかり定着した感のある酒井抱一筆「夏秋草図屏風」。
今回はその見どころについて、少しご紹介いたしましょう。
まず、みなさんにチェックしていただきたいポイントがあります。

(1)画面には何が描いてありますか?
(2)この作品の裏側には何が描いてありましたか?

この2つがスラスラと答えられる方は、作品の見どころの初級編は見事合格です! 
どれか一つでも不安のある方、では順に見てまいりましょう。

夏秋草図屏風
重要文化財 夏秋草図屏風 酒井抱一筆 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵



まず(1)「画面には何が描いてありますか?」。ひと目見て、銀色の背景に草花が揺れていることはおわかりいただけますが、実はここにはヒルガオ、ユリ、オミナエシ、クズ、フジバカマなど多種多様な植物が描かれています。

昼顔 ユリ
左:ヒルガオ、右:ユリ

 フジバカマとススキ
左:クズ、右:フジバカマとススキ

そしてよく見ると、向かって右側の屏風(右隻とよびます)に夏草、左には秋草がまとまっていることに気付きます。この屏風は右隻「夏草図」と左隻「秋草図」に分かれているのです。

夏草たちをさらによくみると、葉先をほぼ真下にむかって垂らしていますね。また画面の右上には水溜りのようなものも見えます。これは、夏特有の夕立のような激しい雨の様子を、雨粒を描くことなく表現しているのです。

では「秋草図」の草花の様子はどうでしょうか。夏草たちに比べ、葉先は横方向になびき、蔦の葉が宙を舞っています。抱一が目に見えない秋風の姿を、秋草のかたちを借りて表現していることに気付きます。



さて次は(2)「この作品の裏側には何が描いてありましたか?」です。正解は、尾形光琳(1658~1716)筆「風神雷神図」(重要文化財、東京国立博物館蔵)。「夏秋草図屏風」は、光琳の「風神雷神図」の背面に、酒井抱一が後から描き入れたものです。(現在は二つを分けてそれぞれ屏風の形にしています)

風神雷神図屏風 尾形光琳筆
重要文化財 風神雷神図屏風 尾形光琳筆 江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵

ここで両者の関係性を確認してみましょう。「風神雷神図」の右隻は「風神図」、左隻は「雷神図」。「雷神図」の裏面に「夏草図」、「風神図」の裏面に「秋草図」が描かれたことになります。つまり、雷神により降らされた雨に打たれる夏草と、風神によって巻き起こる風になびく秋草という関係を描いているのです。

夏秋草図屏風と風神雷神図屏風

もともと光琳の「風神雷神図屏風」は、俵屋宗達の同名作品を踏襲したもので、四季を意識した作品ではありませんでした。抱一が裏面に夏秋草図を描くことで、風神雷神図は夏と秋を描いた四季絵として取り込まれてしまったとも言えます。

このような発想は、作者の抱一が絵だけでなく、歌・能・茶などにも通じた文化人でもあったことに由来するようです。では、酒井抱一とはどのような人物だったのでしょうか?


初級編はここでおしまいです。
今日ご紹介した内容は、今月2回開催する列品解説の中でお話しする予定ですが、ここからさらに一歩踏み込んで、
中級編(3)「作者はどんな家柄出身で、絵を描く以外にどんなことが得意な人でしたか?」(4)「この作品は誰の依頼で描かれたものですか?」などにも触れる予定です。いずれも「博物館ビギナー向け」と銘打ち、普段あまり博物館美術館で江戸時代の絵画をご覧にならない方を対象にしていますので、どうかお気軽にお立ち寄りください!


秋の特別公開 江戸琳派の粋 酒井抱一 「夏秋草図屏風」など9件を、2週間限定で公開
2013年9月18日(水)~9月29日(日)

列品解説
「秋の特別公開 酒井抱一と夏秋草図屏風」
2013年9月18日(水)   14:00 ~ 14:30
2013年9月25日(水)   14:00 ~ 14:30
本館地下1階 教育普及スペースみどりのライオン
講師:金井裕子(特別展室研究員)

 

カテゴリ:研究員のイチオシ秋の特別公開

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posted by 金井裕子(特別展室研究員) at 2013年09月15日 (日)

 

博物館は寄贈品でできている─その2

その1から続きます。

上野に立派な建物も建ち、博物館の経営も何とか軌道に乗って社会的に認知されると、博物館に作品や資料を寄贈しようという人が次第に現れてきます。明治時代のまとまった寄贈の一つは、外国からやってきました。米国・ボストン在住の実業家クインシー・A・ショー氏は美術コレクターとして知られていましたが、そのうち漆工品や刀装具を遺言によって東京帝室博物館に寄贈しました。明治43年(1910)のことです。現在の総合文化展の中でもしばしば展示される質の高いものです。

古墨意匠硯箱
古墨意匠硯箱 伝小川破笠作 江戸時代・18世紀 クインシー・A・ショー氏寄贈
本館12室 漆工にて、10月8日(月・祝)まで展示)



日本国内でも、明治末から大正時代になると近代化によって成長してきた産業資本家や銀行家が美術品のコレクションを蓄積し、現在で言えば「社会への還元」の意味で博物館に寄贈を行うことが広まります。

今回の特集陳列「秋の特別公開 贈られた名品」でも安田財閥の安田善兵衛氏父子の収集からの寄贈品や鐘紡を発展に導いた武藤山治氏からの寄贈品は、このようなものです。ある意味で当時の日本が豊かになった表れとも言えるでしょう。実業家からは、横河グループの創始者、横河民輔氏収集の陶磁器類、電力産業に深く関わった松永安左エ門氏収集の古美術品など大規模なものが戦前戦後にかけて寄贈され、現在の当館コレクションの根幹をなしています。

色絵花卉図大皿
色絵花卉図大皿 伊万里 江戸時代・18世紀 横河民輔氏寄贈
本館13室 陶磁にて、10月8日(月・祝)まで展示)


言うまでもないことですが、ここに紹介した大きな寄贈だけで当館11万の所蔵品が形作られたわけではありません、お名前がわかるだけでも3000人を超える方々の御好意が現在のコレクションを支えており、それぞれの寄贈の裏にはさまざまな思いがこめられています。展示室で作品に添えられた題箋には、寄贈品の場合必ず「~氏寄贈」の一行が入っていることに、目を留めていただければ幸いです。


関連展示
東京国立博物館140周年特集陳列「秋の特別公開 贈られた名品」(本館特別1・2室、9月30日(日)まで)では、数多くの寄贈品の中から国宝・重要文化財の指定を受けた優品を選りすぐって公開しています。お見逃しなく!

カテゴリ:研究員のイチオシ秋の特別公開

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posted by 田良島哲(調査研究課長) at 2012年09月24日 (月)