このページの本文へ移動

1089ブログ

篆刻体験 自分だけの印をつくろう!

教育普及室の川岸です。
みなさんは書や絵画に、普段使うハンコとは違うデザインの印が押されているのをみたことはありますか?
実はこれは、作者のサインのひとつ。この印をつくることを篆刻といいます。

11月26日(土)、東洋館8室で開催中の特集「生誕百年記念 小林斗盦(とあん) 篆刻の軌跡 ―印の世界と中国書画コレクション―」(~2016年12月23日(金・祝))に関連したワークショップ「篆刻体験 自分だけの印をつくろう!」を行いました。

午前は小学生とその保護者、午後はおとなの方を対象にした全2回。その様子をご紹介します。

参加者のほとんどが篆刻初体験!
今回は自分の名前のなかの一文字を印にしました。

自分の名前のなかの一文字がすでに付された印材を手に、篆刻の道具がならべられた席に着くと、始まる前からもう期待が高まっているよう。

印材
反転した文字が書き入れられた印材

まずは謙慎書道会の岩村節廬先生、河西樸堂先生による説明から。

岩村節廬先生 河西樸堂先生
こどももおとなも、みんな真剣!

説明のあとはいよいよ体験です。
岩村先生、河西先生のほか、
國定青陽先生、尾崎早織先生、中田聰山先生、谷崎桃薫先生、山本青郁先生も指導に加わってくださいました。
手を切らないように、素敵な印ができるように。真剣に。丁寧に。

ファミリー篆刻 ファミリー篆刻

先生が印刀を持つと、参加者の皆さんのときとは全く違う石の削れる音が響き、石の粉が舞います。
やっぱり違う!とみんなで驚きながら、教えてもらいそれぞれコツをつかんでいきます。

やっぱり印は捺してみないと!
ということで、展示作品の趙之謙筆「楷書斉民要術八屛」(11月27日(日)で展示終了)から一文字を選んで筆で書き、自分の印を捺してみました。

ファミリー書道 ファミリー捺印
できあがった作品です。
ファミリー作品  おとな捺印


改めて・・・・完成した印の陰影を見てみましょう。

陰影  陰影

私たちの名前には、こんな子に育ってほしいという願いや、たくさんの愛情をこめられていたはず。
きっとそれはきちんと伝わり、名は体をあらわす、のかもしれません。
自分の名前を自分で篆刻した印には、人柄が表れるような気がします。
字体の選定や、印材への文字の書き入れまでは事前に先生がしてくれましたが、印刀を握り彫ったのは参加者自身。
緊張して、変に力が入ってしまった部分もあるのかもしれません。
慎重に少しずつ少しずつ彫ったかもしれません。
楽しくてテンポよく豪快に彫りすすめたかもしれません。
本人の気分や力の入れ具合により、線の強弱、印の雰囲気が作られるのではないでしょうか。
だとすればこの印は、来年の自分には作れない。
いまの自分にしかできない印。
まさに、いまの自分の「しるし」になる特別な印。
ある小学生は、印が大事すぎて、お母さんに預けたり、かばんに入れたりしたくないと握り締めて帰りました。
どうぞ大切に使ってください。

ワークショップの最後には、富田研究員から展示についての説明がありました。

展示会場  展示会場

小林斗盦は、ただデザイン性の高い印をつくるのではなく、書はもちろん、中国の古い時代の文字や絵画などについても深く学び、その知識や経験をいかして、生涯を篆刻に捧げたのだそうです。
たしかに展示室には、甲骨文字や青銅器が展示されています。
「こんな古いものに書かれている文字まで研究して印を作っていたの?」
「彫った跡の雰囲気が自分の印の彫った跡とぜんぜん違う!」
参加者同士話しながら、展示をお楽しみいただきました。

どんな言葉や文字を、どんな線で、どんな材に彫り、どんな作品に捺すのか。
小さな印の奥に、それをつくった人の姿や、それを捺した作品の世界が見えるのかも。
そういうところが、印や篆刻の楽しみだと気づかされたワークショップでした。
 

カテゴリ:催し物特集・特別公開

| 記事URL |

posted by 川岸瀬里(教育普及室) at 2016年12月01日 (木)

 

ボランティアデー開催と平成29年度ボランティア募集のお知らせ

12月3日(土)と12月4日(日)に、東博ボランティアデーを開催します。
この2日間は、館内のあちこちで、ボランティアによるイベントを行います。
トーハクをもっと楽しみたい方、博物館のボランティアにご興味がある方は、ぜひご参加ください。

トーハクのボランティアってどんな人たち?
トーハクのボランティアは、現在、155名在籍しています。
普段は、来館者の方へのご案内や、体験コーナーのサポートなどを中心に活動しています。
また、講演会などのイベントやワークショップ、スクールプログラムなどのサポートもしています。
「今日は何を見ようかな」、「一番近いお手洗いはどこ?」「今日の感動を誰かと分かち合いたい」、そんなときは、ぜひボランティアに気軽にお声がけください。
「ボランティア」の腕章をつけて、笑顔で活動しています。

ボランティア活動



ボランティアデーはどんなイベントがあるの?

この2日間は、ボランティアのグループによるガイドツアーなどのイベントがたくさんあります。
展示作品を見るガイドが10種類。
初心者の方でも楽しめる内容になっています。
本館を中心に、東洋館、平成館考古展示室、法隆寺宝物館で行います。
そのほかに、たてものや庭園、樹木などをご案内するツアー、お茶会やワークショップなどもあります。
いろいろなイベントがありますので、お好きなものにぜひ参加してみてください。
ボランティアと一緒に見ることで、新たなトーハクの魅力を発見できるかもしれません。
*一部定員制や事前申込制があります

ガイドツアー ガイドツアー
 


ボランティアデーだけの「活動紹介ツアー」
ボランティアが自分たちの活動場所を、少人数のツアー形式でご案内します。
普段、ボランティアがどのような活動をしているか、どのようにお客様をご案内しているか、どんなことにやりがいを得られるかなど、ボランティアの本音を聞くことができるでしょう。
博物館のボランティア活動に興味をお持ちの方や、トーハクに興味がある方は、このツアーもお勧めです。

ボランティア活動紹介ツアー


平成29年度ボランティア募集中

ボランティアデーでは、平成29年4月から3年間活動する、新規ボランティアの募集説明会も行います。
活動の内容や応募の注意点をお話しますので、どうぞ、お気軽にご参加ください。
応募には募集案内をお読みの上、12月12日(月)~1月12日(木)までに郵送でお送りください。
お待ちしております。

ボランティアのお祭りのようなにぎやかな2日間になります。
初冬のひととき、ボランティアデーのトーハクで楽しんでみませんか?

 

カテゴリ:news教育普及催し物

| 記事URL |

posted by 鈴木みどり(ボランティア室長) at 2016年11月24日 (木)

 

TNM & TOPPAN ミュージアムシアターが10万人目のお客様をお迎えしました!

2013年1月に東洋館でリニューアルオープンしましたTNM & TOPPAN ミュージアムシアターが10月21日(金)の16時の回を持ちまして、リニューアルオープンから10万人目のお客様をお迎えしました!

シアターホワイエ
10万人目をお迎えした作品は「安土城から檜図、そして二条城へ」


VR作品 「安土城から檜図、そして二条城へ」を鑑賞に来ていただいたお客様に上演後この回でご来場10万人達成したことをご報告し記念セレモニーがスタート!
東京国立博物館・銭谷眞美館長によるお礼のご挨拶と凸版印刷株式会社・中村直靖文化事業推進本部長からの記念品の贈呈についてお知らせすると、大きな歓声が沸き起こりました!

ご挨拶
左:銭谷眞美東京国立博物館長、右:中村直靖凸版印刷株式会社 文化事業推進本部長


銭谷館長から、会場の皆様を代表して東京都・府中市からお越しの迫田さんに記念品を贈呈いたしました。
迫田さんは、資料館時代からミュージアムシアターに足を運んでくださっているそうで、来館後真っ先にシアターに来てくださったとのことでした。シアター鑑賞後は禅展を観覧するそうです。
VR作品「安土城から檜図、そして二条城へ」の感想をお聞きしたところ、「シアターでは見どころを映像とナビゲートでじっくり鑑賞することができ、とても勉強になります。これから京都に行く予定があるので実物を見るのが楽しみです。」とお話くださいました。

記念品贈呈
迫田さんには銭谷館長より記念品の「洛中洛外図屛風(舟木本)」(当館所蔵)の
四分の一サイズの複製リーフレット(10万人記念シール付)を贈呈


VR作品 「安土城から檜図、そして二条城へ」は天下泰平の世を目指しその礎を築いた織田信長、豊臣秀吉、そして徳川将軍家ゆかりの金壁障壁画をめぐるツアーに参加することで、「安土城」・「檜図」・「二条城」の見所と金壁障壁画に投影された彼らの理想や夢を体感していただけます。詳細に作りこまれた映像をお楽しみいただくため、単眼鏡や双眼鏡などをお持ちの方は是非ともご利用ください。

VR上演後にはスクリーンに原寸大に作成した「二条城四の間」を映し、内部を自由に見ていただける操作体験に参加することが出来ます。実際に訪れても見ることが難しい高い位置の壁画や天井、欄間の様子まで克明に観ることができます。
VR作品 「安土城から檜図、そして二条城へ」の上演は12月23日(金・祝)までです!
 
ミュージアムシアターは水・木・金は12:00、13:00、14:00、15:00、16:00、土・日・祝・休日は11:00、12:00、13:00、14:00、15:00、16:00に上演しています。

 

カテゴリ:news催し物

| 記事URL |

posted by 松本菜月(総務課) at 2016年10月27日 (木)

 

秋の庭園開放が始まります!

今年は10月に入っても暑い日が続き、秋の訪れは遅いのかな?と思われましたが、10月下旬になり、ようやく風も心地よい、秋らしい陽気になってきました。

トーハクでは10月25日(火)より、「秋の庭園開放」が始まります(12月4日(日)まで)。
 

庭園風景
池のほとりのベンチも設置され、準備万端です


今年も庭園内の池には、鴨が飛来しています。池に遊ぶその姿は、訪れる皆さまの目を楽しませてくれることでしょう。

鴨
元気に羽ばたく鴨たち

鴨のほか、鵜がやってくることもあります。また、白鶺鴒(ハクセキレイ)などの野鳥も多く、さえずりが響きわたります。
都心のちょっとした野鳥の楽園なのかもしれません。

鵜
時には鵜も。よいエサがあるのでしょうか


おすすめポイントは、池の対岸から見る本館。
庭園公開をしているこの時期にしか見られない、本館のうしろ姿をぜひご覧ください。

池の対岸からみる本館
普段はお目にかかれない、本館のうしろ姿です


また、由緒ある5棟の茶室も、近寄ってご覧いただけます(茶室内にはお入りいただけません)。

茶室
春とはまた違う趣の茶室(写真は春草廬)もお楽しみください


そのほか、5代将軍徳川綱吉が法隆寺に献納した五重塔や、石碑、燈籠など、庭園を散策しながら探してみてください。

庭園内にはカフェが出店しますので、作品鑑賞の合間のコーヒーブレイクにどうぞご利用ください。


今年の上野公園の紅葉予報は11月下旬とのこと。
葉が色づくにはまだ少し早いですが、自然いっぱいのトーハクの庭園で秋を感じてみてはいかがでしょうか?
 

 2015年の紅葉
昨年(2015年)の紅葉です

 

カテゴリ:news催し物

| 記事URL |

posted by 奥田 緑(広報室) at 2016年10月24日 (月)

 

博物館でアジアの旅─9月27日(火)~10月10日(月・祝)はイベント盛りだくさん!─

8月30日(火)より開催中の「博物館でアジアの旅」。今年は「上海博物館との競演」をテーマに、トーハクとシャンポー(上海博物館の愛称)の名品を展示していますが、ご覧いただけましたでしょうか?

9月27日(火)からは、いよいよイベント集中期間が始まります。
ここでは、事前申込不要、当日参加OKのイベントを紹介します。


展示作品や建物についていろいろ知りたい!という方にオススメはこちら。

スペシャルツアー 中国美術をめぐる旅─添乗員はトーハク研究員

スペシャルツアー
昨年のツアーの様子

「上海博物館との競演」特集を中心に、トーハク研究員が中国美術を堪能する60分のツアーにご招待します。
開始時間までに東洋館1階エントランスに集合!展示室をめぐりますので、歩きやすい靴でご参加ください。

 

9月27日(火) 14:00~15:00「中国陶磁1000年をめぐる旅

9月28日(水) 11:00~12:00「アジアをリードした中国の染織技術

9月29日(木) 11:00~12:00「悠久の青銅器と神獣ウォッチング

10月4日(火) 14:00~15:00「中国空想動物園

10月5日(水) 11:00~12:00「中国家具をめぐる旅

10月6日(木) 14:00~15:00「幸せの形―吉祥エピソード―

今回のツアーでは、パスポート(正門プラザ、各館インフォメーションカウンター、ツアー参加時に配布)をご用意しています。
ツアーに4回以上参加して、スタンプ4つ以上押してもらった方には記念品をプレゼントいたします。
(プレゼントは10月4日(火)、5日(水)、6日(木)のツアーのスタンプ押印時にお渡しします)

パスポート


ボランティアによる東洋館関連ガイドツアー

9月29日(木) 15:00~「彫刻ガイド

10月2日(日) 11:00~「東洋館ツアー

10月4日(火) 11:00~「たてもの散歩ツアー

10月6日(木) 11:00~「東洋館ツアー


アジアの伝統文化に触れたい!という方にはこちらがオススメ。

着てみてポーズ

中国の仏像が並ぶ展示室で、アジアの楽器の音色をお楽しみください。
9月28日(水) 13:30~、15:00~「アジアの伝統音楽 シタールの演奏」(東洋館1室)
10月9日(日) 13:30~、15:00~「アジアの伝統音楽 古筝と馬頭琴の演奏」(東洋館1室)

中国の長い歴史のなかで培われた華麗な妙技は、まさにアジアンスペクタクル!
10月10日(月・祝) 13:30~、15:00~「中国伝統芸術ショー(雑技)」(東洋館前野外ステージ)

着てみてポーズ!中国・韓国・日本の伝統衣装」(左写真)
各国の伝統衣装(子ども用、大人用あり)を着て記念撮影ができます。
9月27日(火)~10月10日(月・祝) 期間中毎日 12:00~17:00 東洋館1階エントランス

 

 

るるぶコラボ
オリジナル撮影パネル

また、今回は旅行ガイドブック「るるぶ」とのコラボ企画も開催!
9月27日(火)~10月10日(月・祝)の期間中、東洋館エントランスに「博物館でアジアの旅」×「るるぶ」のオリジナル撮影パネルを設置します。パネルの前で写真を撮れば、気分は「るるぶ」の表紙モデル♪
さらに、トーハクのInstagramアカウント開設と「るるぶ」通巻5000号を記念したプレゼント企画も実施します。撮影した写真を写真投稿アプリInstagramでハッシュタグ(#トーハクアジ旅 または #TNM_ASIA)をつけて投稿すると、抽選で素敵なプレゼントが当たります。

 


そのほか、アジアンぬりえやアジアン屋台なども開催。
イベントスケジュールをチェックして、アジアの旅への計画を立ててみてはいかがでしょうか。
 

 

 

カテゴリ:news催し物博物館でアジアの旅

| 記事URL |

posted by 奥田 緑(広報室) at 2016年09月26日 (月)