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松林図の世界を間近で体感! ~高精細複製品によるあたらしい屛風体験

こんにちは、文化財活用センターの小島です。
まもなく新しい年を迎えますが、みなさま新年はどのように過ごされますか?

トーハクではお正月の定番「博物館に初もうで」が開催され、1月2日(水)から1月14日(月・祝)には国宝「松林図屛風」が2年ぶりに本館2室(国宝室)で展示されます。

国宝 松林図屏風
国宝 松林図屛風 長谷川等伯筆 安土桃山時代・16世紀
2019年1月2日(水)~1月14日(月・祝)、本館2室(国宝室)にて展示


松林図屛風は日本の水墨画の最高傑作と称えられる作品で、松の樹が勢いのある筆の動きと墨の濃淡だけで描かれています。霞の間から松が見え隠れする様子や、冷たく湿った大気などその場の雰囲気が表現されています。

今回の「博物館で初もうで」(2019年1月2日(水)~2019年1月27日(日))では国宝の展示に合わせて、本館1階の特別4室にも高精細複製品の「松林図屛風」を展示します。松林図の世界を体感いただくために、高精細複製品にプロジェクションマッピングで映像が映し出される体験型の展示です。

オープニング映像の一場面
オープニング映像の一場面
 
屏風には晩冬の松林の一日は映し出されます。朝もやの中から松林が浮かび上がり、陽の光によって松の色が変化し、雪が降り積もり、夜を迎えます。みなさまの記憶の中に現れる光景と重ねてみることで、作品の音や空気を感じることができるかもしれません。

朝もやの中の松林
朝もやの中の松林
 
屏風の前には20枚の畳を敷き詰めた広間があります。ぜひ、靴を脱いで、畳に座り、作品の世界にはいりこんでゆっくりと情景をお楽しみください。

そして、1月14日(月・祝)までは体験型展示をお楽しみいただいた後に、国宝の松林図屛風をもう一度ご覧いただければ、とてもうれしく思います。ぜひこの機会に、松林図の世界をお楽しみくださいませ。

高精細複製品によるあたらしい屛風体験「国宝 松林図屛風」は1月2日(水)から2月3日(日)の間、本館特別4室で展示しています。

カテゴリ:催し物絵画

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posted by 小島有紀子(文化財活用センター研究員) at 2018年12月26日 (水)