この秋トーハクでは、特別展「出雲-聖地の至宝-」(10月10日(水)~11月25日(日)本館特別5室・特別4室)を開催します。
6月7日(木)報道発表会を行い、展覧会の見どころや出品作品をご説明しました。
この展覧会ワーキンググループのチーフである池田上席研究員より展覧会の見どころを説明
「出雲」という言葉から皆様はどのようなイメージをいだくでしょうか。
「出雲大社」、「神話の国」、「八岐大蛇(やまたのおろち)」、「パワースポット」など様々あるかと思います。
そのイメージどおり、物語やロマンあふれる展覧会になりそうです!
展覧会は2部構成です。
第一章は、「出雲大社の歴史と宝物」。
巨大な宇豆柱と大社に伝わる文化財からその歴史をたどります。
目玉は何といっても「宇豆柱」!
平成12年から13年にかけて出雲大社境内遺跡よりスギの大木を3本を一組にした巨大柱が出土しました。
1本の最大径が1.3m、3本束ねた径は約3mもあります。
この宇豆柱を東京で初めて公開します。
重要文化財 宇豆柱(うづばしら)
鎌倉時代・宝治2年(1248)
出雲大社境内遺跡出土 島根県・出雲大社蔵
第二章は、「島根の至宝」。
島根県で発掘された大量の青銅器群と社寺に伝わった名宝を紹介します。
荒神谷遺跡(こうじんだにいせき)と加茂岩倉遺跡(かもいわくらいせき)から出土した大量の青銅器は弥生時代の社会のイメージを大きく変えることになりました。
今回、これらの遺跡から出土した国宝の青銅器79点を展示します。
国宝 荒神谷遺跡出土の青銅器
弥生時代・前2~前1世紀
(この中の一部を展示します)
国宝 加茂岩倉遺跡出土の銅鐸
弥生時代・前2~前1世紀
(この中の一部を展示します)
その他にも、美しい蒔絵の手箱、神像なども出品されます。
国宝 秋野鹿蒔絵手箱(あきのしかまきえてばこ)
鎌倉時代・13世紀 島根県・出雲大社蔵
(10月10日~11月4日展示)
島根県指定文化財 摩多羅神坐像(またらじんざぞう)
鎌倉時代・嘉暦4年(1329)
島根県・清水寺蔵
記者より、「宇豆柱はどのように展示するのでしょうか?想像がつかないのですが・・・」とご質問をいただきました。
展覧会会場では、本館5室のメインの位置に展示する予定としています。
私もどのように展示されるのか楽しみにしていますので宇豆柱につきましては、また詳しくご紹介します。
その他、今後もこのブログで展覧会の魅力や作品をご紹介していきたいと思っています。
この秋開催する特別展「出雲-聖地の至宝-」どうぞお楽しみに!
カテゴリ:2012年度の特別展
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posted by 江原 香(広報室) at 2012年06月13日 (水)