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光明皇后1250年御遠忌記念 特別展「東大寺大仏―天平の至宝―」

光明皇后1250年御遠忌記念 特別展「東大寺大仏―天平の至宝―」 / 平成館 特別展示室   2010年10月8日(金) ~ 2010年12月12日(日)

  
  国宝
  誕生釈迦仏立像
  奈良時代・8世紀
  奈良・東大寺蔵

  東大寺は、聖武天皇と光明皇后が、夭逝した皇子の菩提を弔うため造営した山房に始まり、やがて、聖武天皇の発願により盧舎那仏(るしゃなぶつ)が造立され、国家的な仏教信仰の中心になりました。天平勝宝4年(752)には大仏開眼供養会(だいぶつかいげんくようえ)が盛大に執(と)り行われ、インド、中国の僧が参加するなど国際色豊かな文化が生まれました。後世の兵火により2度罹災しますが、そのたびに高僧らが復興、再建に取り組み、創建時の天平文化を代表する至宝が伝わっています。
本展では大仏造立に関わる作品を通して天平文化の精華をご覧いただきます。大仏殿前の高さ4.5メートルを超える八角燈籠(国宝)が寺外で初公開となるほか、古代の誕生仏では日本最大として知られる誕生釈迦仏立像(国宝)や、大仏開眼供養会などに使用された伎楽面(重要文化財)など、天平の宝物を一堂に展示します。また鎌倉時代、江戸時代に大仏を再興した、重源(ちょうげん)上人、公慶(こうけい)上人の肖像彫刻の傑作などを通じて、今日まで脈々と伝えられる東大寺の歴史を紹介します。さらにバーチャルリアリティー(VR)映像で平安時代末期に焼失した創建時の大仏殿を再現、寺では見ることのできない盧舎那仏の背面を含め、360度ぐるりと大仏をご覧いただきます。

展示作品一覧へ
2010年11月28日(日) せんとくんが来館します!
2010年11月8日(月) 入場者が10万人に達しました。

開催概要
会  期 2010年10月8日(金)~12月12日(日)
会  場 東京国立博物館 平成館 (上野公園)
開館時間 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、会期中の金曜日は20:00まで、土・日・祝日は18:00まで開館)
休館日 月曜日(ただし10月11日(月・祝)、11月8日(月)、11月15日(月)は開館し、10月12日(火)は休館)
観覧料金 一般1500円(1300円/1200円)、大学生1200円(1000円/900円)、高校生900円(700円/600円)
中学生以下無料
( )内は前売り/20名以上の団体料金
障害者とその介護者一名は無料です。入館の際に障害者手帳などをご提示ください。
早割りペア券は(1980円)は、チケットぴあ(Pコード=764-205)、ローソンチケット(Lコード=39000)、イープラス、および展覧会公式ホームページ上のオンラインチケットにて、2010年6月1日(火)~2010年7月4日(日)まで販売。 早割りペア券の販売は終了しました。
海洋堂制作東大寺公式フィギュア付き前売券は(4800円)は、ローソンチケット(Lコード=39000)、イープラスにて、2010年9月3日(金)~2010年10月7日(日)まで販売。 海洋堂制作東大寺公式フィギュア付き前売券の販売は終了しました。
前売券は、東京国立博物館 正門観覧券売場(開館日のみ、閉館の30分前まで)のほか、電子チケットぴあ(Pコード=764-205)、ローソンチケット(Lコード=39000)、イープラスなど主要なプレイガイド、および展覧会公式ホームページ上のオンラインチケットにて、2010年7月5日(月)から10月7日(木)まで販売。 前売券の販売は終了しました。
当日券は、東京国立博物館 正門観覧券売場(開館日のみ、閉館の30分前まで)のほか、電子チケットぴあ(Pコード=764-205)、ローソンチケット(Lコード=39000)、イープラス、CNプレイガイドなど主要なプレイガイドおよび、展覧会公式ホームページ上のオンラインチケットにて2010年10月8日(金)から販売。
「東京・ミュージアムぐるっとパス」で、当日券一般1500円を1400円(100円割引)でお求めいただけます。正門観覧券売場(窓口)にてお申し出ください。ただし、2010年度版(2011年1月31日まで販売)は、2011年3月31日まで有効です。
東京国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、当日券を1000円(200円割引)でお求めいただけます。正門観覧券売場(窓口)にて、キャンパスメンバーズ会員の学生であることを申し出、学生証をご提示下さい。
特別展「東大寺大仏―天平の至宝―」会期終了後の2010年12月14日(火)~2010年12月26日(日)まで、本特別展半券を当館正門観覧券売場にてご提示いただければ、当館平常展を半額の割引料金でご覧いただけます。
交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 東京国立博物館、華厳宗大本山東大寺、読売新聞社
後  援 文化庁、平城遷都1300年記念事業協会
協  賛 清水建設、大和証券、トヨタ自動車、あいおいニッセイ同和損害保険、藤田観光、文化服装学院、みずほ銀行、光村印刷
特別協力 ソニー、ソニービジネスソリューション
協  力 日本ヒューレット・パッカード、エヌビディア、エルザジャパン
映像協力 凸版印刷
カタログ・音声ガイド 展覧会カタログ(2300円(袋入は2500円))は、平成館2階会場内、および本館地下ミュージアムショップにて販売しています。音声ガイド(日本語のみ)は500円でご利用いただけます。
お問い合わせ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
展覧会ホームページ http://todaiji2010.jp/
展覧会公式サイトは会期終了時をもって終了いたしました。
関連事業
  記念講演会
第1回「東大寺大仏と天平彫刻」
  平成館 大講堂 2010年10月30日(土) 13:30~15:00 受付終了
講師:東京国立博物館特任研究員 金子 啓明

 
第2回「大仏さまにこめられた思い―一枝の草一把の土─」
  平成館 大講堂 2010年11月6日(土) 13:30~15:00 受付終了
講師:華厳宗大本山東大寺別当 北河原 公敬 師

 
第3回「地面の下の東大寺東塔院を探る」
  平成館 大講堂 2010年11月7日(日) 13:30~15:00 受付終了
講師:奈良国立文化財研究所埋蔵文化センター主任研究員 金田 明大 氏
東大寺僧侶によるお話
  平成館 大講堂 各日13:30~(30分程度) 当日受付
講師:東大寺僧侶
日程:
2010年10月19日(火)、26日(火)
2010年11月 9日(火)、16日(火)、23日(火・祝)、30日(火)
2010年12月 7日(火)
* 都合により予告なく変更・中止になる場合もございます。ご了承ください。

東大寺僧侶による夜のお話
  平成館 大講堂 各日18:00~(30分程度) 当日受付
講師:東大寺僧侶
日程:
2010年10月 8日(金)、22日(金)、29日(金)
2010年11月 5日(金)、12日(金)、19日(金)、26日(金)
2010年12月10日(金)
* 都合により予告なく変更・中止になる場合もございます。ご了承ください。
  ギャラリートーク
「制作工程模型展示 月光菩薩ができるまで」
  平成館1階 ガイダンスルーム 各日16:00~(30分程度) 当日受付
解説者:東京芸術大学大学院美術研究科 文化財保存学専攻保存修復彫刻研究室生
日程:
2010年11月10日(水)、17日(水)、24日(水)
2010年12月 1日(水)、8日(水)
  記念公演
長老講話とこどもによる新作「善財童子」公演
  平成館 大講堂 2010年11月13日(土) 14:00~16:10(13:30開場) 当日受付
出演:狹川宗玄(東大寺長老)、なら100年会館こどもお能グループ
  記念イベント
東大寺サミット2010 in 東京
  平成館大講堂 
日程:2010年11月18日(木)14:00~16:30(13:00開場) 当日受付
        2010年11月19日(金)  9:45~11:40(  9:30開場) 当日受付
  光のイベント
「なら燈花会」
  平成館 前庭 2010年10月22日(金) 18:00~20:00 

なら燈花会  なら燈花会
  「なら燈花会」開催の模様(2010年10月22日(金))

 
「なら瑠璃会」
  平成館 前庭 2010年11月12日(金) 18:00~20:00 
※ 天候により中止になる場合があります。
  「花まつり」を体験
  平成館 ラウンジ 2010年10月9日(土)、10日(日)、11日(月・祝) 
花御堂(はなみどう)を組んで、誕生仏と灌仏盤を展示します。各日13:00~18:00の間、希望者は甘茶をかけて、毎年4月8日に東大寺で行われる釈迦の誕生を祝う法会の「花まつり」を体験できます。
  盧舎那仏(大仏さま)の右手 実物大レプリカ展示
  会期中、平成館1階ラウンジにて展示します。並んで記念撮影をして、大仏さまの大きさを実感していただけます。
  月光菩薩像制作工程模型の展示
  籔内佐斗司・東京芸術大学大学院教授の研究室が、東大寺の国宝・月光菩薩像(塑像)の制作工程を示す模型を実寸の3分の1で制作。会期中、平成館1階のガイダンスルームで展示します。
展覧会のみどころ
東大寺のはじまり-聖武天皇の平和への願い
 聖武天皇と光明皇后は、1歳になる前に夭逝した皇子を弔うために山房を営みました。詳細は不明ですが、大仏殿の東に位置する二月堂や法華堂のある、現在、上院とよばれる地域周辺にあったようです。東大寺の境内の山中には、東大寺創建より古い時期の瓦の出る場所が複数あるので、その山房が発展したともいわれる金鐘寺(こんしゅじ)をはじめいくつか存在した寺を合わせて大和国国分寺である金光明寺(き(こ)んこうみょうじ)が成立したと考えられます。
聖武天皇が大仏造立を発願した天平15年(743)、当時、紫香楽(しがらき、現在の滋賀県信楽町)に宮を遷(うつ)していたためその地で着工しましたが、天平17年(745)平城京に戻り、金光明寺に大仏を造ることにしました。東大寺という名前が歴史に登場するのは大仏の鋳造が始まった直後の天平19年(747)です。東大寺に現存する西大門勅額に「金光明四天王護国之寺(き(こ)んこうみょうしてんのうごこくのてら)」とあるのは、東大寺が金光明寺の発展した寺であり、大仏が完成した後も、大和一国のみならず日本の中心的な寺院としての役割を担ったことを意味しています。
三彩軒丸瓦   法華堂付近出土
三彩軒丸瓦

(さんさいのきまるがわら)
奈良時代・8世紀
奈良・東大寺蔵
  西大門勅額   重要文化財
西大門勅額

(さいだいもんちょくがく)
奈良時代・8世紀
奈良・東大寺蔵
大仏造立
 天平7年(735)から9年にかけて、天然痘が大流行して多くの人々が亡くなり、天平12年には藤原広嗣(ふじわらのひろつぐ)の乱が起こるなど、社会情勢に不安が漂っていました。そこで、聖武天皇はこの大事業を発願し、『華厳経』(けごんきょう)の教えにもとづいた思いやりの精神が国民にひろがって、皆が幸せを感じる世界になるようによびかけました。また、資金だけではなく、労力も必要だったため、民衆を率いて土木事業を行っていた行基(ぎょうき)に協力を求め、「一枝(ひとえだ)の草、一把(ひとにぎり)の土を持って、像を助け造らんと請願する」(「大仏造顕の詔」(だいぶつぞうけんのみことのり)より)人たちが工事に自由に加わることができるようにしました。日本の隅々まで「ほとけ」の教えを行き渡らせ、理想的な世界にすることをめざしたのです。『華厳経』に説かれるように、無限に広がる世界に住む動物も植物も宇宙の一部であり、盧舎那仏がその中心に存在することを表現するために巨大な仏像が必要だと考えたのです。
大仏開眼と天平の美-創建当時の至宝の数々
 天平勝宝4年(752)、大仏の開眼供養会が行われました。インドから来た菩提僊那(ぼだいせんな)、中国から来た道せんも参加し、大仏殿の外では中国や東南アジアなどから伝わった伎楽(ぎがく)など様々な楽(がく)が催されました。7世紀以降、日本は中国と正式な国交を結び、遣隋使、遣唐使の船が往来したため、遠くローマやペルシアなどからシルクロードを経て中国に伝わった文化が、日本にももたらされて、当時の都には国際色豊かな文化が花開いていました。
その際に使われたと考えられる伎楽面の酔胡王(すいこおう)は酒に酔った胡人すなわちペルシア人の王、酔胡従(すいこじゅう)はその従者ですが、いずれも鼻がきわめて高く、東アジアの人々とは異なる民族であることを示しています。
東大寺には他にも創建当時の宝物が伝わっていますが、鎮壇具(ちんだんぐ)の銀壺に刻まれた、馬に乗って鹿を追い、弓を引く人物の姿の図柄も中国より西方に由来するものです。金鈿荘大刀(きんでんそうのたち)に表された葡萄唐草文とそれをくわえて飛ぶ鳥、セミの形の銀製金具などは、正倉院宝物とともに天平文化の華やかさを物語る貴重な例です。
縹縷   縹縷(開眼縷)
(はなだのる(かいげんる))
南倉82
奈良時代・8世紀
正倉院宝物
[展示期間:
2010年11月2日(火)~
11月21日(日)]
  伎楽面 酔胡従   重要文化財 
伎楽面 酔胡従

(ぎがくめん すいこじゅう)
奈良時代・8世紀
奈良・東大寺蔵
東大寺金堂鎮壇具
銀製鍍金狩猟文小壺 金鈿荘大刀 銀製鍍金蝉形さ子
国宝 銀製鍍金狩猟文小壺
(ぎんせいときんしゅりょうもんしょうこ)
奈良時代・8世紀
奈良・東大寺蔵
国宝 金鈿荘大刀(部分)
(きんでんそうのたち)
奈良時代・8世紀
奈良・東大寺蔵
国宝 銀製鍍金蝉形さ子(宝相華透彫座金付)
(ぎんせいときんせみがたさす(ほうそうげすかしぼりざがねつき))
奈良時代・8世紀
奈良・東大寺蔵
誕生釈迦仏立像及び灌仏盤 国宝 誕生釈迦仏立像及び灌仏盤
(たんじょうしゃかぶつりゅうぞう
およびかんぶつばん)
奈良時代・8世紀 奈良・東大寺蔵

4月8日に行われる灌仏会(かんぶつえ、釈迦の誕生を祝う法会)の本尊です。像高10㎝前後の像が多い古代の誕生仏の中にあって、像高47cmと群を抜いた大きさです。
八角燈籠   八角燈籠火袋羽目板
国宝 
八角燈籠火袋羽目板(部分)

(はっかくどうろうひぶくろはめいた)
ばっ子(し)をかなでる
音声菩薩(おんじょうぼさつ)
奈良時代・8世紀 奈良・東大寺蔵
  八角燈籠火袋羽目板
国宝 
八角燈籠火袋羽目板(部分)

(はっかくどうろうひぶくろはめいた)
横笛を吹く音声菩薩
奈良時代・8世紀 奈良・東大寺蔵
国宝 八角燈籠 (はっかくどうろう)
奈良時代・8世紀 奈良・東大寺蔵
大仏に燈火をささげるためのもの。大仏殿は2度兵火によって焼けましたが、大仏殿前に建つこの燈籠は被災を免れ、創建時のまま残りました。扉に表された、優美な音声菩薩の姿は天平文化の優れた美意識を今に伝えます。
大仏とは?-世界をあまねく照らす、平和のしるし
 大仏の正式な名前は盧舎那仏(るしゃなぶつ)。サンスクリット語のヴァイローチャナを音写したもので「遍(あまね)く照らす」という意味です。つまりすべての生き物を慈しみ、育む「ほとけ」なのです。聖武天皇は盧舎那仏の光がすべての人々を照らすような、平和な国家をつくりたいと願ったのでしょう。盧舎那仏は蓮をかたどった大きな台座に坐っています。その台座の花弁の一枚一枚に無数の世界が線刻されていて、その中心で釈迦如来が教えを説く様子が表されています。それら無限の世界を照らし、慈悲によって包み込む盧舎那仏。聖武天皇は皆とともに平和な国造りをしたいと願ったに違いありません。
戦災と復興の歴史-重源と公慶-高僧たちの偉業をたどる
 治承4年(1180)平重衡(たいらのしげひら)が放った火が東大寺、興福寺を焼き尽くしました。東大寺は鎮護国家を祈る寺でしたが、朝廷に再建する資金はなく、その復興に力を尽くしたのが重源(ちょうげん)です。源頼朝をはじめ鎌倉幕府の武士ら有力者の支援を取り付け、さらに山口、岡山、兵庫、三重、高野山などに拠点を設けて、勧進(かんじん)を展開しました。重源は中国に3度渡ったと言い、再建された大仏殿、南大門には中国・宋時代の建築様式を採用しました。大仏の鋳造も中国人陳和卿(ちんなけい)の協力を仰ぎました。重源は特に仏師快慶(かいけい)とつながりが深く、各地の造像を任せました。東大寺にも僧形八幡神坐像(そうぎょうはちまんしんざぞう)をはじめ、地蔵菩薩立像など快慶の代表的な作品があります。
重源の風貌は東大寺に伝わる最晩年の肖像彫刻にみごとに写されています。背は曲がり、目は落ちくぼんでいるものの、手はがっしりと大きく、鋭い眼光。不屈の精神を感じさせます。
大仏は永禄10年(1567)再度兵火に罹り、体の大半が溶けてしまいました。この時の復興には時間がかかり、大仏が完成したのは元禄5年(1692)。公慶(こうけい)上人が勧進をはじめてから足掛け8年の歳月が費やされました。公慶は少年時代に、露座で雨に濡れる、顔を銅板で修復された大仏を見て再興を志し、成就したのです。
公慶上人坐像   重要文化財
公慶上人坐像(部分)

(こうけいしょうにんざぞう)
性慶・即念 作
江戸時代・宝永3年(1706)
奈良・東大寺蔵
  重源上人坐像   国宝
重源上人坐像(部分)

(ちょうげんしょうにんざぞう)
鎌倉時代・13世紀
奈良・東大寺蔵
僧形八幡神坐像   国宝
僧形八幡神坐像

(そうぎょうはちまんしんざぞう)
快慶 作
鎌倉時代・建仁元年(1201)
奈良・東大寺蔵
  地蔵菩薩立像   重要文化財
地蔵菩薩立像

(じぞうぼさつりゅうぞう)
快慶 作
鎌倉時代・13世紀
奈良・東大寺蔵
光明皇后と正倉院宝物-聖武天皇、光明皇后ゆかりの品々
(期間限定 2010年11月2日(火)~21日(日))
 光明皇后は、奈良時代の初頭に政権の中枢にいた藤原不比等(ふひと)の娘。聖武天皇の皇后になり、天皇とともに仏教を深く信仰し、国分寺・国分尼寺の建立や大仏の造立を積極的に進めました。大仏開眼供養会から4年後の756年、聖武天皇の、四十九日法要の日に天皇の遺愛の品々を東大寺に奉納しました。「目にすると泣き崩れてしまいます。大仏の助けを借りて聖武天皇の霊が聖者となり、浄土にたどりつけますように」とその祈りを記しています。これが正倉院宝物の始まりです。その後、大仏の開眼供養会に使われたもの、天皇が東大寺に奉納したものなどが加わり約9000件にものぼります。
宝物は、中国から遣唐使が持ち帰ったインド、中国、東南アジア、ペルシアなどの外国の産物や製品、それらにならって日本で作られた当時の最高級品が、きわめてよい状態で保存されたものです。日本にはいない鸚鵡(おうむ)や象を表わした染物を屏風に仕立てた作品、中国の画家の作に似た墨画の仏像などが今回出品されます。
また、正倉院宝物の中には大量の薬が含まれています。光明皇后は、病気に苦しむ人々を救うため施薬院(せやくいん)を設け、多くの薬を集めました。大仏に奉納された薬もしばしば治療のために使われました。今回は多種ある薬の中から、桂心、人参が出品されます。
臈纈屏風 象木 臈纈屏風 象木
(ろうけちのびょうぶ
ぞうき)
北倉44
奈良時代・8世紀
正倉院宝物
[展示期間:2010年
11月2日(火)~
11月21日(日)]
桂心 桂心
(けいしん)
北倉88
奈良時代・8世紀
正倉院宝物
[展示期間:2010年
11月2日(火)~
11月21日(日)]
墨画仏像 墨画仏像
(ぼくがぶつぞう)
南倉154
奈良時代・8世紀
正倉院宝物
[展示期間:2010年
11月2日(火)~
11月21日(日)]
体感!バーチャル大仏
VR参考写真
参考写真:バーチャルリアリティー映像コーナー(イメージ)
 本展では、実物大の大仏像を体感するバーチャルリアリティー映像コーナーを設けます。
大きな慈悲の心で人々を包み込む「大仏」は高さ14.98メートル、頭部だけでも5.33メートルあります。今回は、最新のコンピュータ技術を駆使したバーチャルリアリティーによって、大仏の魅力をあますことなくお伝えします。大仏殿で拝むことのできる正面の姿はもちろん、手や顔を高い位置から見たシーン、さらに通常は見ることのできない背中まで、あらゆる角度から大仏の姿をご覧いただきます。
また、奈良時代に創建された大仏殿の外観と当時の夜空を再現。『華厳経』に説かれた世界観をあらわした台座の蓮弁の美しい線刻も拡大して、聖武天皇、光明皇后が大仏に託した国民と国家の平和への祈りを伝えます。
バーチャルリアリティー映像は、高さ約7メートル、幅約8.5メートルの大画面で迫力いっぱいです。奥行き約23メートルの天井面にも創建時の空などが映し出されます。