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農村(田園)へのまなざし

  • 『枯れ野原(グレー) 黒田清輝筆 明治24年(1891)』の画像

    枯れ野原(グレー) 黒田清輝筆 明治24年(1891)

    本館 18室
    2010年2月23日(火) ~ 2010年4月4日(日)

       平成19(2007)年度から始まり、今回で4回目となる特集陳列では、「田園へのまなざし」をテーマに、取り上げます。『湖畔』などで知られる明治期の 洋画家黒田清輝は、日本に印象派風の光の表現をもたらしましたが、近代化していく都市を好んで描いた印象派の画家たちとは異なり、田園を愛し、バルビゾン 派に共感を寄せました。フランス留学中は、パリ郊外のグレー・シュル・ロアンを中心に描き、1893年の帰国後は風景の中に人物群像を配して抽象的な概念 を表現する、いわゆる「構想画」のテーマに農耕作業を選び、日本の田園を描いています。黒田以前にバルビゾン派を学んだ浅井忠の『春畝』、1900年から 1年間のフランス留学中に描いた西欧の田園風景なども展示し、両者のバルビゾン派受容の違いや、田園のとらえ方などを紹介します。

主な出品作品

*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
重要文化財 春畝 浅井忠筆 明治21年(1888)
田舎家 黒田清輝筆 明治21年(1888)
枯れ野原(グレー) 黒田清輝筆 明治24年(1891)
栗拾い 黒田清輝筆 大正6年(1917)
案山子 黒田清輝筆 大正9年(1920)