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シリーズ「歴史を伝える」 年中行事

  • 『五月人形 鎧・鍾馗・神武天皇・源頼義・加藤清正 大正15年(1926)~昭和4年(1929) 峯島茂兵衛氏寄贈』の画像

    五月人形 鎧・鍾馗・神武天皇・源頼義・加藤清正 大正15年(1926)~昭和4年(1929) 峯島茂兵衛氏寄贈

    本館 16室
    2009年6月9日(火) ~ 2009年7月26日(日)

     年中行事とは、毎年特定の日時に繰返し行われる行事のことをいいます。日本の年中行事は、稲作社会を背景 に、中国の暦法の影響を受けて成立しました。8世紀から9世紀にかけて朝廷の年中行事が整備されます。一般の間でも地域の共同体が行うさまざまな行事がありましたが、公家や武家の行事のいくつかは、江戸時代に一般に普及しました。

      例えば、江戸幕府は五節句を式日としました。五節句は朝廷の伝統的な節会を踏襲したもので、定められた季節の変わり目に宴会を催し、邪気を祓うのが目的 でした。五節句のうち、3月3日の雛祭り、5月5日の端午(たんご)の節句、7月7日の七夕飾りなどが、現在でも年中行事として行われています。

      この特集では、「年中行事絵巻」に描かれている蹴鞠(けまり)について、装束や道具などの資料を紹介します。また、端午の節句に飾る五月人形は、時代に よって種類や飾り方に移り変りがみられますが、今回は神武(じんむ)天皇、源頼義(みなもとのよりよし)、加藤清正(かとうきよまさ)、鍾馗(しょうき) などを組み合わせた大正時代の豪華なセットです。ほかにも遊びや季節にちなんだ作品から、年中行事の様子を御覧ください。

主な出品作品

*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
年中行事絵巻考 田中有美編 大正元年(1912)
年中恒例御儀式 正月元日 明治時代・19世紀
五月人形 鎧・鍾馗・神武天皇・源頼義・加藤清正 大正15年(1926)~昭和4年(1929) 峯島茂兵衛氏寄贈