平成館 企画展示室
2008年2月13日(水) ~ 2008年3月23日(日)
この特集陳列は、東京国立博物館所蔵コレクションの保存と修理に関する当館の活動の一端を具体的に紹介するもので、平成12年度から始まり、今年で8回目の開催となります。今回は主に平成18年度に修理を実施した作品のうち、絵画・彫刻・工芸・考古・歴史資料といった分野から、技法や形態に特徴的な修理内容をもつ作品18件を選び、写真や解説を添えて展示します。
博物館の使命は文化財の「公開」、そして「保存」です。この2つは一見相いれないものと思われがちですが、私たちは、文化財を次世代に伝えるために必要な両輪だと考え、日々その両立の実現に取り組んでいます。そのためには、展示室や収蔵庫の展示保存環境の整備、輸送や取り扱いの方法の改善、作品を安定した状態に復するための応急修理や本格修理の実施、さらに作品に使用された材料や技術の解明など多くの課題があります。
本特集陳列を通じて、文化財の保存と修理に関する博物館の取り組み、そして修理内容についての理解が一層深まることを期待します。