東洋館 第8室
2008年1月2日(水) ~ 2008年1月27日(日)
新しい年を寿(ことほ)ぎ、歳寒三友(さいかんさんゆう、松・竹・梅)を中心に中国の吉祥図を特集します。厳しい寒さの中で、松や竹は常緑を保ち、梅は毎年必ず春の魁として花を開いて清香を放つことから、中国の人々は、松・竹・梅を厳しい環境の中でも節度を守り不変の心をもつものとして歳寒三友と讃えてきました。三友のうち、竹と梅は、離俗と隠逸を象徴する蘭や菊とともに四君子(しくんし)ともいわれました。
また、中国では古くから、松には不老長寿、竹には平安や子孫繁栄、梅には安産と子孫繁栄、そのほか、蓮・水鳥・魚には豊かさ、牡丹には富貴、桃には長寿、葡萄・瓢箪・石榴などには子孫繁栄、鳳凰には天下泰平、蝙蝠には福、鵲には吉兆、水仙には仙人すなわち長寿、竹石には祝寿などの意味をこめられてきま した。それらは吉祥図として盛んに描かれ、今日まで広く親しまれてきました。さまざまな願いがこめられた中国の吉祥図の世界をお楽しみください。