本館 特別1室・特別2室
2008年1月2日(水) ~ 2008年1月27日(日)
新春のお正月特集陳列として、新年の干支である「ねずみ」にちなんだ作品を展示します。ねずみはミッキーマウスに代表される「愛らしい」「かわいい」といった感じ方もありますが、どちらかといえばマイナスイメージでとらえられることもあります。しかし、哺乳類の中でも多産であるねずみは、古来より中国・朝鮮半島を中心とした東アジアにおいて、「子宝」や「繁栄」「幸福」の象徴として人々に受け取られていました。今回はねずみを題材とした絵画や工芸作品を中心に、我々日本人とねずみとの関わりを示してくれる歴史資料なども紹介します。
もう一つのテーマは「長寿を祝う」です。今でこそ我々は年を数える際、誕生日ごとに加齢していく「満年齢」が一般的ですが、一昔前にはいわゆる毎年正月にいっせいに加齢する「数え年」が当たり前で、一族など構成する組織・共同体全員で新年を迎えることが重要と認識されていました。古くから公家や武家社会において季節ごとに種々の儀式が行われてきましたが、正月の儀礼は重要とされてきました。これらには新年を祝う=新たな年を迎えられたことを喜ぶ→その年の息災を願う→長寿を祈るといった趣旨をもつものが多々あります。ここでは「長寿」「吉祥」「儀礼」などをキーワードにして、関連する作品を展示します。 またこのテーマには「新春に博物館にご来館された皆様の長寿を祝う」という博物館からの願いもこめられています。