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2005年日本国際博覧会開催記念展
「世紀の祭典 万国博覧会の美術 ~パリ・ウィーン・シカゴ万博に見る東西の名品~」

2005年日本国際博覧会開催記念展
「世紀の祭典 万国博覧会の美術 ~パリ・ウィーン・シカゴ万博に見る東西の名品~」 / 平成館 特別展示室   2004年7月6日(火) ~ 2004年8月29日(日)

  
重要文化財 褐釉蟹貼付台付鉢(部分) 初代宮川香山作 東京国立博物館蔵

パリ万国博覧会を皮切りに、19世紀後半から20世紀初頭に開かれたウィーン、シカゴなどの万国博覧会に出品され、西洋諸国に驚きをもって迎えられた日本の工芸と、万国博覧会を彩った西洋美術を展観いたします。

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開催概要
会  期 2004年7月6日(火)~2004年8月29日(日)
会  場 東京国立博物館 平成館 (上野公園)
開館時間 9:30~17:00 毎週金曜日は20:00まで、土・日・祝・休日は18:00まで
(入館は閉館の30分前まで)
休館日 7月12日(月)のみ
観覧料金 一般1300円(950円)、大学生900円(510円)
高校生800円(450円)、小・中学生無料
( )内は20名以上の団体料金
障害者とその介護者一名は無料です。入館の際に障害者手帳などをご提示ください。
交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅より徒歩10分
東京メトロ上野駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 東京国立博物館、NHK、NHKプロモーション、日本経済新聞社、大阪市立美術館、名古屋市博物館
共  催 財団法人2005年日本国際博覧会協会
後 援 経済産業省、文化庁
協 賛 王子製紙グループ、大林組、凸版印刷、トヨタ自動車
協  力 電通、川島織物、日本航空、オーストリア航空
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)
展覧会ホームページ http://www.nhk-p.co.jp/tenran/banpaku/
展覧会ホームページは会期終了時をもって終了いたしました。
巡回予定
大阪市立美術館 2004年10月5日(火)~11月28日(日)
名古屋市博物館 2005年1月5日(水)~3月6日(日)
関連事業
夏期講座 2004年7月17日(土)~7月18日(日) (※2日間連続の公開講座) 残部僅少
  第1日目/2004年7月17日(土) 13:15~16:30 平成館 大講堂
◇第1講「日本の<美術>と明治期の万国博覧会」
講 師:宮内庁三の丸尚蔵館学芸室主任研究官 大熊 敏之氏
◇第2講「万国博覧会に見る日本七宝」
講 師:名古屋市博物館学芸員 小川 幹生氏

第2日目/7月18日(日) 13:00~16:10 平成館 大講堂
◇第1講「明治漆工の二相 -産業からArtへ、Artから産業へ-」
講 師:大阪市立美術館学芸員 土井 久美子氏
◇第2講「万国博覧会を飾った金属作品」
講 師:東京藝術大学大学美術館助教授 横溝 廣子氏
写生会「描いてみよう!万国博覧会の美術」
  平成館 第1回/2004年7月21日(水) 16:30~18:30  受付終了
平成館 第2回/2004年8月21日(土) 17:30~19:30  申し込み受付中
  記念講演会
第1回/記念講演会「万国博覧会の中の西洋美術 -パリ万博を中心として-」
平成館 大講堂 2004年7月24日(土) 13:30~15:00 講 師:美術史家 高橋 明也 氏 受付終了
第2回/記念講演会「万国博覧会と日本工芸 -東西が出会った-」
平成館 大講堂 2004年8月14日(土) 13:30~15:00 講 師:平常展室長 伊藤 嘉章 受付終了
展覧会の構成と主な展示作品
第1部 万国博覧会と日本工芸  
第1章 万国博覧会 東西が出会った 展示作品一覧へ
東西が出会う場所、それがまさしく万国博覧会でした。西洋は精密な技巧によって作り出された日本の工芸を驚きをもって迎えます。一方、日本は西洋の技術を学び、新しく流行するスタイルを学び、貪欲に吸収していきます。ここでは西洋を視野に入れることで初めて生まれ得た独特の造形としての明治期の輸出工芸をご紹介します。作品からは明治のエネルギーをしっかりと感じていただけることでしょう。その一方で、西洋に与えたもうひとつの驚きに、万国博覧会会場で紹介された日本の古美術としての工芸がありました。“工芸史の輸出”ではそうした側面に光を当てています。

Photograph©1988 The Metropolitan Museum of Art
  七宝諫鼓鶏形大太鼓 (しっぽうかんこどりがたおおだいこ)
作者不詳 明治6年(1873)
総高158.0 cm
メトロポリタン美術館 クロスビー・ブラウンコレクション
1873年ウィーン万国博覧会出品


明治の早い時期に限って行われた泥七宝の手法による作品。ウィーン万国博覧会に出品され、購入されたものと伝えられる。3年後のフィラデルフィア万国博覧会にも同様の七宝大太鼓が出品された。
  重要文化財 褐釉蟹貼付台付鉢 (かつゆうかにはりつけだいつきはち)
宮川香山(初代) 明治14年(1881)
高34.3 cm、口径19.6×39.7 cm、底径17.1 cm
東京国立博物館蔵
1881年第2回内国勧業博覧会出品


鉢に貼り付けられた2匹の蟹はまさに動きださんばかり。その迫真の描写は明治前期を代表するものであり、近年重要文化財に指定された。後に清朝陶磁の端整な美しさに挑んでいった宮川香山の前期の代表作である。

©MAK-Austrian Museum of Applied Arts / Contemporary Art, Vienna
  秋草月蒔絵扇面形額 (あきくさつきまきえせんめんがたがく)
池田泰真 明治6年(1873)
天地39 cm、左右73 cm
オーストリア応用美術館蔵
1873年ウィーン万国博覧会出品


月に秋草を蒔絵した扇形の蒔絵額。柴田是真の門下である池田泰真の出品作の一つ。泰真はウィーン万国博覧会に額をはじめ十数点の作品を出品し進歩賞牌を得た。

Philadelphia Museum of Art, The George W. B. Taylor Collection, Bequest of Mrs. Mary E.Taylor, 1917
  唐子獅子舞装飾大香炉 (からこししまいそうしょくだいこうろ)
作者不詳 明治9年(1876)
総高186.0 cm、フィラデルフィア美術館蔵
1876年フィラデルフィア万国博覧会出品


最上部に牡丹と唐子、獅子舞の装飾を戴き、中央部以下には龍や麒麟(きりん)などの霊獣が配されている。明治の早い時期の万国博覧会では、こうした大型鋳銅作品がまず欧米先進国の人々を驚かせた。
 
第2章 工芸を「ART」に 20世紀工芸への道 展示作品一覧へ
時代の流れは工芸の役割を確実に変えました。最大の輸出品としての工芸から、19世紀末には“ARTとしての日本工芸”を世界に示すという役割が与えられます。ここでは日本の工芸を美術として世界に問うた1893年シカゴ万博に焦点を当てています。
また、19世紀最後の祭典である1900年パリ万博は「アール・ヌーヴォーの博覧会」ともいわれ、日本の工芸も20世紀に向けてこれまで以上に多様な展開を示していきます。ここでは“川島甚兵衛 リエージュの間”などの小テーマを設け、その多様な世界にスポットを当てます。
  七宝桜花群鶏旭日図大香炉 (しっぽうおうかぐんけいきょくじつずだいこうろ)
林喜兵衛 他 明治26年(1893)
高216.0 cm
(有)アート・プロモーション蔵
1893年シカゴ万国博覧会出品


同じデザインからなる一対の七宝花瓶を伴う三具足として、シカゴ万国博覧会に出品された。最上部に鷲を戴き、星条旗のデザインを取り入れるなど、アメリカで行われた万国博覧会にふさわしい意匠が施されている。
  執金剛神立像 (しつこんごうしんりゅうぞう)
岡崎雪声 明治26年(1893)
高255.0 cm、総高(含台座)320.5 cm
早稲田大学會津八一記念博物館蔵
1893年シカゴ万国博覧会出品


シカゴの博覧会に出品された後、長く大隈重信の所蔵となっていたもので、第二次世界大戦の空襲による大隈邸火災の折に倒壊した。近年修復が行われ、今日の姿となったが、戦争がもたらしたものを後世に伝えるため、表面は焼損時のままにとどめられている。

©The Field Museum, #A112796c
http://www.fieldmuseum.org
  日光祭礼図綴織壁掛 (にっこうさいれいずつづれおりかべかけ)
川島甚兵衛(二代) 明治26年(1893)
381cm×686cm
シカゴフィールド自然史博物館蔵
1893年シカゴ万国博覧会出品


シカゴ万国博覧会に出品された綴織のタピストリーで、原図は京都画壇の田村宗立による。川島甚兵衛(二代)が欧米視察旅行から帰国後、手掛けた大作綴織の一つである。
 
第2部 万博の中のヨーロッパ美術 展示作品一覧へ
万国博覧会の中で、産業・科学技術とならんで最も人目を惹き、話題となったのは美術です。もともと“進歩の祭典”という未来志向的な性格を強く持っていた万博ですが、1855年の第1回パリ万博は、当時のサロン(官展)を同時開催し、大規模な自国美術のデモンストレーションの場となりました。また、そうした公式の“美術展示”以外にも、各国パヴィリオンをはじめ、さまざまな場所で有名・無名の美術家たちが腕を競ったのです。そのような中、芸術と産業の境界はしだいに曖昧となっていきましたが、1900年のパリ万博ではアール・ヌーヴォーの産業美術が花開きました。

©photo RMN
  テーブルセッティング スカーフダンス
アガトン・レオナール 明治33年(1900)

高42 cm
セーブル国立陶磁器美術館蔵
1900年パリ万国博覧会出品


彫刻家、工芸家であるアガトン・レオナールがセーブル国立磁器製造所で制作したテーブルセッティング用の素焼きの磁器。スカーフダンスを踊る女性などが、ロイ・フラーにより話題になった1900年パリ万国博覧会で金メダルを受賞。

©photo RMN / Hervé Lewandowski / distributed by Sekai Bunka Photo
  ヴィーナスの誕生
アレクサンドル・カバネル 1863年

130cm×225cm
オルセー美術館蔵
1867年パリ万国博覧会出品


1863年のサロンで最も人気を博し、ナポレオン3世によって買い上げられた作品。当時の公的な趣味を代表しており、1867年の万博に際して同時に開催されたクールベの個展会場の作品と好対照を成す。

©photo RMN / Bulloz / distributed by Sekai Bunka Photo
  1889年万国博覧会の中央ドーム
ルイ・ベルー 1890年

198cm×164.5cm
カルナヴァレ美術館蔵
1889年のパリ万博の特徴はガラスと鉄による建築物である。半年で3,225万人の観客を受け入れたこの中央ドームは高さ60mで、中には巨大なフランスの寓意像が置かれていた。国際的な雰囲気の会場の向こうには、ガラスごしにエッフェル塔の基部が見える。