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ハンズオン体験コーナー「コピーの元祖『拓本』体験」

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    表慶館 体験の間
    2007年4月17日(火) ~ 2007年7月1日(日)

    特集陳列「拓本の世界」にあわせて、展示作品を題材にして、昔の中国の文字を写し取る、簡単な拓本体験ができます。板の上に紙を置いてこすると、皆さんの知っている漢字が浮き出てきます。(期間中11:00~16:00まで実施)

関連展示

拓本ってなに?

拓本とは、石碑や金属の器などに刻まれた文字や文様の凹凸部分に紙を押し当て、上から墨をつけて紙に写し取ったもののことです。現在のコピーの「元祖」といえます。
コインの上に紙を乗せ、その上から鉛筆でこすって、数字や文様を浮かびあがらせる遊びを経験したことはありませんか。これが拓本の原理です。写し取る文字や文様の凹面(引っ込んだ部分)には色がつかず白く残り、凸面(でっぱった部分)には墨がつきます。石碑の多くは、刻された文字部分が凹面ですから文字部分が白く、文字の周囲が黒くなる拓本ができるのです。
昔の人は、拓本をなにに使ったの?

拓本は文字を習う時のお手本として、また手元において書を鑑賞するためにも使われました。現在残っている拓本で最も古いものは、唐時代(7世紀)のものですが、拓本はそれ以前からあったと考えられています。
「拓本」を体験してみよう!

1300年以上昔の文字を実際に写してみる拓本体験ができます。
特集陳列「拓本の世界」で展示される作品にある文字を組み合わせて、「太陽」「風神」「文字」「水玉」などの文字板を作りました。好きな言葉を選んで、拓本をとってみましょう。
 
1.好きな文字板を選びます 2.紙を乗せます 3.釣鐘墨(つりがねずみ)でこすります
東洋館に昔の「拓本」を見に行こう!

東洋館第8室で開催中の特集陳列「拓本の世界 槐安居(かいあんきょ)中国碑帖コレクション」に、「拓本」体験で写した文字を探しに行きましょう。自分の写した文字と昔の「拓本」と比べてみるのも面白そうですね。
「拓本」のどこを見ればいいの?

拓本を見るときには、文字の形や線、墨の色にも注目してみましょう。特に宋時代の作品は墨の色がその後の時代とは異なり、青みがかった上品な味わいがあります。それぞれの文字には個性があり、単なるコピーでもない、肉筆でもない面白さがあります。
拓本豆知識
拓本のとり方には乾拓(かんたく)と湿拓(しったく)の2種類があります。湿拓は写し取ろうとするものの上に紙をのせ、水をつけて密着させ少し乾かしてから墨をつけた「たんぽ」でたたいて文字や文様を浮かびあがらせます。乾拓は水をつけずに「釣鐘墨」で紙の上から摺って文字や文様を浮かびあがらせます。このコーナーで体験するのは「釣鐘墨」を使った乾拓です。