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歴史を伝えるシリーズ 古写真-記録と記憶-

  • 『第一回遣欧使節一行 ナダール撮影 文久2年(1862) 成島謙吉氏寄贈』の画像

    第一回遣欧使節一行 ナダール撮影 文久2年(1862) 成島謙吉氏寄贈

    本館 16室
    2007年6月5日(火) ~ 2007年7月1日(日)

      19世紀前半にヨーロッパで発明された写真は、日本には早くも幕末にもたらされました。これはまさしく西欧の科学技術との出会いであったわけで、苦心の末、日本人の手による撮影に成功した第一号が「島津斉彬像」(銀板写真)です。これは近代化を急ぐ鹿児島藩ならではの出来事でしたが、「写真術」は以降国内に普及していきました。

      当館でも幕末・明治期の古写真やガラス原板を数万点所蔵しており、そのうち『旧江戸城写真帖』や『壬申検査関係写真』は国の重要文化財に指定されています。このように近年は、古い写真にたいする学術的価値が見直され、社会的な関心も高まってきています。まさに、それらは失われた記憶の記録であると同時に優れて芸術表現の手段でもあるからでしょう。

      これまでその一部を三冊の目録として公開してきましたが、今回の特集では当館所蔵古写真を本格的に紹介するはじめとして、この目録に収載されたコレクションから博物館、博覧会、文化財、景観、交通、産業、修好使節、人物などのまとまりで紹介します。

主な出品作品

*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
聖堂博覧会関係者記念写真 明治5年(1872)
父島大村 松崎晋二撮影 明治8年(1875)
重要文化財 旧江戸城写真帖 蜷川式胤編 明治4年(1871)
樫野崎燈台 明治4年(1871)
第一回遣欧使節一行 ナダール撮影 文久2年(1862) 成島謙吉氏寄贈