本館 15室
2009年3月31日(火) ~ 2009年6月28日(日)
アイヌの人びとは、北海道島や周辺の島じまの厳しい自然のなかで暮らしていました。自然を神とあがめ、自然 と共生し、狩猟・漁撈・山菜採取あるいは農耕を生業とした暮らしを営んでいました。狩猟の対象はヒグマ・エゾシカ・ウサギ・キツネ・タヌキ・オジロ ワシ・オオワシなどで、弓矢や槍などを用いました。矢の先にはそれぞれの家独特の矢毒を塗っていました。ワシ類の羽根は交易品として利用されました。漁撈 にはマレクとよばれる突き鉤(かぎ)や簗(やな)、落とし籠(かご)を用い、サケやマスなどを獲っていました。海での漁は舟を操り、離頭銛(りとうもり) を使って、大型魚や海獣類を獲るものでした。
今回の特集陳列では、さまざまな種類の狩猟・漁撈具や、生活のなかで着用した衣服、木製の器など、生活に密着した資料をもとに、アイヌの人びとの狩猟と漁撈の様子を紹介いたします。