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松山・徳島の考古学

  • 『彩文壺形土器 愛媛県松山市 大渕遺跡出土 縄文時代(晩期)・前1000~前400年 松山市考古館蔵 写真:松山市考古館』の画像

    彩文壺形土器 愛媛県松山市 大渕遺跡出土 縄文時代(晩期)・前1000~前400年 松山市考古館蔵 写真:松山市考古館

    平成館 企画展示室
    2018年11月6日(火) ~ 2018年12月25日(火)

    愛媛県松山市と徳島県徳島市は、古くから瀬戸内海を介して近畿や九州と密接に交流し、それぞれ独自の文化を育んできた。本特集では、縄文時代から古代までの両地域の特徴を物語る選りすぐりの考古資料を展示する。

    まず、はじめに縄文時代から弥生時代にかけて移り変わる祭祀の様相をたどり、縄文時代晩期後半に稲作が伝わることで生じた生活や文化の変化を紹介する。

    つづく古墳時代では、古墳の副葬品にヤマト(倭)王権や朝鮮半島との関係性が色濃く表れてくる。横穴式石室から出土する須恵器は死者との別れに際し食物を供えたものと考えられ、「古事記」にみられる黄泉(よみ)の国の思想へつながったといわれる葬送儀礼の様子をよく伝えている。

    飛鳥時代以降、国家としての仕組みが整うと、地方でも行政を中心に文字が使われるようになる。中央の影響を受けた模様の軒瓦が寺院などで用いられ、儀礼で使われる密教法具なども現地で生産されるなど、多彩な仏教文化の展開がみられるようになる。

    本特集では、平成30年度考古資料相互貸借事業によって、松山市考古館と徳島市立考古資料館からお借りした所蔵品が語る歴史に触れていただきたい。
     

    担当研究員の一言

    個性豊かな松山・徳島の出土品の数々、ぜひともご覧ください。/山本亮

 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
石棒 愛媛県松山市 大渕遺跡出土 縄文時代(晩期)・前1000~前400年 松山市考古館蔵
木偶 徳島市 庄遺跡出土 弥生時代(中期)・前2~前1世紀 徳島市立考古資料館蔵
扁󠄀平鈕2式銅鐸 徳島市 名東遺跡出土 弥生時代(中期)・前2~前1世紀 徳島市立考古資料館蔵
須恵器 子持器台 愛媛県松山市 葉佐池古墳出土 古墳時代・6世紀 松山市考古館蔵
須恵器 久米評 愛媛県松山市 久米官衙遺跡出土 飛鳥時代・7世紀 松山市考古館蔵

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