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やきもの、茶湯道具の伝来ものがたり ―付属品・次第とともに観る―

  • 『唐物肩衝茶入 銘 松山 中国 南宋~元時代・13世紀 原田吉蔵氏寄贈』の画像

    唐物肩衝茶入 銘 松山 中国 南宋~元時代・13世紀 原田吉蔵氏寄贈

    平成館 企画展示室
    2017年12月5日(火) ~ 2018年1月28日(日)

    この特集は、陶磁器や茶湯道具に関する作品を中心に、日ごろ御覧いただく機会の少ない付属品を一緒に展示し、作品がどのように伝わってきたかを紹介します。

    付属品には様々なものがあり、茶の湯の世界では次第(しだい)とも呼ばれます。たとえば共箱(ともばこ)は、作品の作り手が作品や作者の名前などを書いて、作品が作られたときから共に伝来したものです。一方、茶碗の大きさにあわせて作られた箱や袋、評価や来歴を記した書付、好みの裂でしつらえられた茶入の複数の仕覆(しふく)といったもののように、様々な所有者を経ていくうちに、加えられていったものなどもあります。また、それら付属品すべてを収める、作品本体に対してずいぶんと大きな箱が付随することもあります。このような付属品は、時を経て大切に保管されてきたことの証です。また、誂(あつら)えられた箱にみられる個性や、後世の箱書き、手書きの覚書などは、所有者独自の鑑賞眼と作品への愛着をうかがわせる、非常に興味深い資料でもあります。

    展示では、「茶湯道具の次第」「コレクターの眼」「作り手の記録」という3つのテーマを設けました。作品の背景に広がる世界をぜひお楽しみください。

     

    担当研究員の一言

    日ごろお見せする機会の少ない付属品をずらり展示しました。いつもと違った展示室の雰囲気をお楽しみください。/横山梓

 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
重要文化財 青磁輪花碗 銘 馬蝗絆 中国・龍泉窯 南宋時代・13世紀 三井高大氏寄贈
唐物肩衝茶入 銘 松山 中国 南宋~元時代・13世紀 原田吉蔵氏寄贈
重要文化財 一重口水指 銘 柴庵 信楽 安土桃山時代・16世紀 広田松繁氏寄贈
園城寺霰釜 芦屋 室町時代・15~16世紀 松平直亮氏寄贈
銹絵十体和歌短冊皿「八十一歳乾山」銹絵銘 乾山 江戸時代・寛保3年(1743)

関連事業

平成館 大講堂  2018年1月20日(土)   13:30~15:00 *開場は13:00を予定   当日受付