東洋館 13室
2016年7月5日(火) ~ 2016年10月10日(月・祝)
クリスとは東南アジアのマレー半島および島嶼部で広く使われた鉄剣です。剣身がまっすぐなものと蛇行状のものがあり、多くの剣身の表面には特殊な加工技術によって幾重もの刃紋が作り出されています。この種の奇抜な形状をもつ剣は、神秘的な霊力を宿すと信じられてきました。クリスはその霊力によって持ち主の男性を守護するとともに、持ち主の威信を象徴するものでもあります。
本特集は、当館が所蔵するインドネシアのクリスを、ジャワ島・スラウェシ島など地域ごとに紹介します。また、インドネシアの槍もあわせて展示し、現地における武器の造形に込められた意味や願望に迫ります。