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考古展示室リニューアルオープン

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    平成館 考古展示室
    2015年10月14日(水) ~ 2015年12月23日(水・祝)

    1999年に平成館がオープンして以来の全面的なリニューアルを行い、考古展示室が生まれ変わりました。設備も展示も一新し、より一層見やすく、わかりやすくなりました。

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リニューアルの7大ポイント

 

トーハクくん
1 トーハクのプリンスがお出迎え
2 いっそう見やすくなりました
3 展示には工夫がいっぱいです
4 VIPルームをあつらえました
5 新しい埴輪の展示台がスゴいんです
6 考古展示室で「はじめまして」
7 飛鳥時代~江戸時代が大・変・身!
 

  1 トーハクのプリンスがお出迎え

展示室の入口ではトーハクのプリンスこと「埴輪 挂甲の武人」が皆様を出迎えます。 当館が誇る国宝の埴輪です。リニューアルにあたって専用の展示ケースを新たに作りました。 考古展示室の新しい顔です。

 

国宝 埴輪 挂甲の武人

群馬県太田市飯塚町出土
古墳時代・6世紀

 右手に大刀(たち)、左手に靹(とも)・弓、背中に靫(ゆき、矢を携行するための道具)を背負う完全武装の人物埴輪で、その写実性と秀逸な造形で見る者を圧倒します。

 

 

  2 いっそう見やすくなりました

展示ケースに低反射フィルムを貼ったり、低反射ガラスを使用したり。また、LED照明や有機EL照明器具を導入し、細部まで一層見やすくなりました。

 

重要文化財 金製垂飾付耳飾

重要文化財 金製垂飾付耳飾
奈良県橿原市川西町北ノ脇 新沢千塚126号墳出土
古墳時代・5世紀

 歩揺(ほよう)を巻きつけた兵庫鎖(ひょうごくさり)、先端の空玉(うつろだま)と中空の三叉状垂飾(さんさじょうすいしょく)など、類を見ない造形です。こんな細かいつくりの作品も、しっかりとご覧いただけます。

 

 

  3 展示には工夫がいっぱいです

展示は、通史展示とテーマ展示で構成。壁沿いに展示室をめぐれば、旧石器時代から江戸時代まで日本の歴史が追え、テーマ展示でその時代の理解を深められます。展示方法も見直して、よりわかりやすくなりました。

 

重要文化財 みみずく土偶
重要文化財 みみずく土偶
埼玉県さいたま市 真福寺貝塚出土
縄文時代(後期)・前2000~前1000年

縄文人の祈りのかたちを紹介するテーマ展示です。土偶の造形表現は、髪型や装身具などを考える材料にもなっています。
 

 

突線鈕5式銅鐸
 
 
突線鈕5式銅鐸
滋賀県野洲市小篠原字大岩山出土
弥生時代(後期)・1~3世紀

弥生時代の祭器として発達した青銅器のテーマ展示です。本作は、銅鐸では日本最大のもの。装飾も豊かな最も新しい段階の銅鐸です。
 

 

素弁蓮華文軒丸瓦

素弁蓮華文軒丸瓦

奈良県明日香村 飛鳥寺出土
飛鳥時代・6~7世紀

清楚で気品にあふれた瓦は、日本で最初の寺院、飛鳥寺のもの。瓦の種類や変遷、瓦の葺き方がよりイメージしやすくなりました。
 

 

  4 VIPルームをあつらえました

わずか2件の作品のための、専用の独立コーナーを新設しました。ここに展示されるのは、考古展示室のVIPとも言うべき作品です。

 

 

国宝 銀象嵌銘大刀
国宝 銀象嵌銘大刀  
熊本県玉名郡和水町 江田船山古墳出土
古墳時代・5~6世紀

4人の人物が登場する銘文と、側面に馬・水鳥・魚がいきいきと表現されています。
 

 

重要文化財 石人
重要文化財 石人
福岡県八女市吉田 岩戸山古墳出土
古墳時代・6世紀

北九州の一部の古墳に独特な像で、人物像の裏面は靫(ゆき)を表現しています。靫の形をいかした人物像です。
 

 

  5 新しい埴輪の展示台がスゴいんです

考古展示室でひときわ目を引く展示といえば、埴輪の展示。リニューアルにあたって展示台を新しく作り、さらにパワーアップしました。2つの展示台に、さまざまな埴輪がズラリと並んだ様子は壮観です。
 

 

埴輪
(左) 重要文化財 埴輪 猪
(右) 埴輪 犬
群馬県伊勢崎市大字境上武士字天神山出土
古墳時代・6世紀

愛らしい造形ですが、実は猟犬と追われる獲物を表現したもので、地霊を支配する王権を象徴しています。
 

 

埴輪 切妻造家(住居)
埴輪 切妻造家(住居)
群馬県藤岡市 白石稲荷山古墳出土
古墳時代・5世紀

雄大な破風(はふ)と文様を刻む軒先(のきさき)をもつ大型住居で、多くの倉庫・祭殿形建物と共に豪族の居宅の威儀を示したのでしょう。
 

 

  6 考古展示室で「はじめまして」

リニューアルを機に、初めて考古展示室に展示される作品があります。なかには、今まで展示の機会がなかった作品や本格的な展示は今回が初めてという作品も。これは必見です。 

 

重要文化財  深鉢形土器

 

重要文化財  深鉢形土器
東京都国分寺市 多喜窪遺跡第1号住居跡出土
縄文時代(中期)・前3000~前2000年
東京・武蔵国分寺蔵

縄文時代の一括資料としてはじめて重要文化財に指定された土器です。その土器12点をまとめてご覧いただきます。
 

  7 飛鳥時代~江戸時代が大・変・身!

当館は、仏教に関わる考古作品が充実していることも特徴です。そこで、コレクションをしっかり活用するため、特に飛鳥時代以降の展示が大変身を遂げました。トーハクらしい考古展示室の誕生です。

 

板碑

 

板碑
神奈川県横浜市保土ケ谷区峰岡町出土
鎌倉時代・永仁3年(1295)
梅原爲吉氏寄贈

武士の台頭と共に関東地方を中心に全国で作られた中世の石製塔婆の一種。当時の姿に近い状況を再現します。本格的な展示は今回が初めてです。
 

 

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関連事業

平成館 考古展示室  2015年10月20日(火)   14:00 ~ 14:30   当日受付
平成館 考古展示室  2015年10月27日(火)   14:00 ~ 14:30   当日受付
平成館 考古展示室  2015年11月13日(金)   18:30 ~ 19:00   当日受付
平成館 考古展示室  2015年11月20日(金)   18:30 ~ 19:00   当日受付
<ギャラリートーク>   連続ギャラリートーク(5) 埴輪の農夫
平成館 考古展示室  2015年11月27日(金)   18:30 ~ 19:00   当日受付