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キリシタン関係遺品にみる聖母マリア信仰

  • 『重要文化財 聖母像(親指のマリア)(部分) イタリア長崎奉行所旧蔵品 17世紀後期』の画像

    重要文化財 聖母像(親指のマリア)(部分) イタリア長崎奉行所旧蔵品 17世紀後期

    平成館 企画展示室
    2015年7月7日(火) ~ 2015年8月30日(日)

    イエスキリストの母マリアは、聖母として信仰されています。16世紀半ばに日本で布教を始めたイエズス会や托鉢修道会(フランシスコ会、ドミニコ会)は聖母マリアへの信仰が篤いことで知られるカトリック教会の会派です。そのため、日本でもキリストの教えとともにマリア信仰が広まりました。当館が所蔵するキリシタン関係遺品の中にも聖母マリアへの信仰を示すものが数多くあります。例えば、幼いイエスを抱く聖母マリアが描かれた絵画、銅版画、メダイは宣教師が布教に用いたものです。特にメダイは、制作年代により異なる聖母マリアの姿を見ることができます。

    キリスト教禁止令が出された後、キリスト教信者かどうか確かめるため人々に踏ませた踏絵にも、聖母マリアの姿が表わされたものがあります。また、潜伏する信者たちは観音像を聖母マリアに見立て、祈りをささげました。これは日本独自のマリア信仰を伝えるものと言えるでしょう。

    担当研究員の一言

    様ざまな聖母マリアの造形をご覧下さい。/神辺知加

 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
聖母子図(チプス・カスチタチス) ジャン・ル・クレール刊行フランス、パリ福井にて発見 16世紀末期~17世紀初期
祈祷書 安土桃山~江戸時代・16~17世紀 片山直人氏寄贈
重要文化財 板踏絵 無原罪の聖母 ヨーロッパ 長崎奉行所旧蔵品 銅牌 16世紀後期~17世紀初期
重要文化財 聖母像(親指のマリア) イタリア 長崎奉行所旧蔵品 17世紀後期
 

関連事業

平成館 企画展示室  2015年7月28日(火)   14:00 ~ 14:30   当日受付