本館
2015年1月2日(金) ~ 2015年1月12日(月・祝)
名品いっぱい。
国宝 松林図屏風をはじめ、当館を代表する名品を期間限定で特別公開します。
「継色紙」「寸松庵色紙」「升色紙」の三色紙や黒田清輝の代表作品など、ぜひご覧ください。
国宝 松林図屏風(部分) 長谷川等伯筆 安土桃山時代・16世紀
本館
2015年1月2日(金) ~ 2015年1月12日(月・祝)
名品いっぱい。
国宝 松林図屏風をはじめ、当館を代表する名品を期間限定で特別公開します。
「継色紙」「寸松庵色紙」「升色紙」の三色紙や黒田清輝の代表作品など、ぜひご覧ください。
筆の動きと墨の濃淡だけで、靄のなかに浮かび上がる松林。木々の間を渡る風の音も聞こえてきそうです。
伝紀貫之筆 平安時代・11世紀 浅野長武氏寄贈
本館3室(宮廷の美術)
展示期間:2015年1月2日(金)~1月12日(月・祝)
大徳寺寸松庵に伝来したことにちなむ名で、色紙とよばれていますが、もとは『古今和歌集』の四季の歌を書いた冊子本です。中国から舶載された唐紙(からかみ)に書かれています。
秋の月が山辺を明るく照らしているのは、散るもみじの数を数えよというのか、と詠んでいます。
もと粘葉装(でっちょうそう)の冊子本で、二つ折りした料紙の内側の面に和歌一首を散らし書きしています。「継色紙」には『万葉集』や『古今和歌集』の和歌を書いた断簡が知られていますが、この一首の出典は未詳です。
この「継色紙」と「寸松庵色紙」「升色紙」で三色紙と呼ばれ、古筆の名品です。
伝藤原行成筆 平安時代・11世紀
本館3室(宮廷の美術)
展示期間:2015年1月2日(金)~1月12日(月・祝)
『清原深養父集(きよはらのふかやぶしゅう)』の断簡。
「いまはゝやこひしなましをあひみむとたのめしことぞいのちなりける」の一首を流麗な連綿体と散らし書きで書写して、特有の美しさを展開しています。
一休宗純は戦乱の世の中で、その奇行や破戒を通じて、既存の権力や権威を厳しく批判し、波乱の生涯を送りました。その筆跡は多く伝わっていますが、この一首は晩年に近い時期のものと考えられます。
江戸時代・18世紀 松永安左エ門氏寄贈
本館8室(暮らしの調度)
展示期間:2014年11月26日(水)~2015年2月22日(日)
細かい金粉を蒔き詰めて金地に仕立てた硯箱。蓋表から身の側面にかけて流水を描き、鶴が飛翔する姿を鉛板を嵌めて表わします。モチーフを画面いっぱいに大きく描いた構図や、厚い鉛板を切り口も整えずに大胆に用いる点など、尾形光琳の蒔絵の作風に倣っています。
堆朱楊成作 江戸時代・18世紀
本館8室(暮らしの調度)
展示期間:2014年11月26日(水)~2015年2月22日(日)
堆朱楊成(ついしゅようぜい)家は、室町時代から近代に至るまで堆朱の技法を伝え続けた家系。室町時代に我が国で初めて堆朱を作った楊成長充を初代とし、代々堆朱楊成を名のるといいいます。江戸時代には、8代堆朱楊成が徳川家光に召し出されて以来、代々将軍家の用命を受けました。
伊万里 江戸時代・17~18世紀
本館8室(暮らしの調度)
展示期間:2014年11月26日(水)~2015年2月22日(日)
元禄期、伊万里は明代後期の景徳鎮民窯金襴手(きんらんで)の流行を受けて、国内向けの金襴手を作り出しました。
波濤と鯉を描く荒磯の鉢は、金襴手の中で赤玉雲龍につぐ高い評価を得ています。赤地と萌黄地の組み合わせが元禄らしい豪華な気分をかもし出しています。
烏丸光広(1579~1638)は公卿で、江戸時代初期を代表する能筆。幕府との交渉のために江戸や日光へと何度も下向していました。本巻は、江戸へ赴い た際の紀行文を揮毫(きごう)したもの。富士山のスケッチも交えつつ自由闊達な筆致を展開しており、魅力あふれる作品です。(画像は部分)
室町時代・15~16世紀
本館9室(能と歌舞伎)
展示期間:2014年11月26日(水)~2015年1月25日(日)
翁舞(おきなまい)は、五穀豊穣、子孫繁栄等を寿ぐ神事の色彩が強い舞です。目は微笑むようなへの字形、ふさふさとした「ぼうぼう眉」、ひげを植え、口の上下で切り離して、紐で結ぶ切顎(きりあご)という技法を用いています。
この面は、頬骨が強く張り出し、鼻の両脇を深く彫りこむ抑揚のある彫刻が魅力です。
江戸時代・18世紀
本館9室(能と歌舞伎)
展示期間:2014年11月26日(水)~2015年1月25日(日)
狩衣はもともと宮廷貴族が狩や旅に出る際に着用する公家装束の一種です。袖口に括り緒(くくりお)があり、両脇が開いているなど、動きやすいように工夫されています。
能では、天皇、大臣など身分の高い人物や神を演じる際に着用します。鳳凰が棲むといわれる桐模様は高貴の象徴です。
快兼作 東大寺伝来 南北朝時代・貞和3年(1347) 文化庁蔵
本館11室(彫刻)
展示期間:2014年11月26日(水)~2015年2月22日(日)
この像をおさめた厨子に記された銘文により、奈良・東大寺食堂に安置するため貞和2年(1346)仏師快兼によって造られたことがわかります。
大黒天は戦闘の神として怒りの表情を見せるものと、財福神として柔和な表情のものとがあります。この作品は米俵を踏み、宝を描いた大袋を持ちますが、顔は青黒く塗られていた痕跡があり、硬い表情をしています。
大正3年に再興された日本美術院展の運営資金調達のため、4人の同人が東海道を汽車を使わずに写生旅行をしました。表具師を連れて、全9巻の画巻は、ほぼ旅の間に完成しました。淡白ながら旅の風情を伝える作風で、大正期の意気軒昂な雰囲気を感じさせます。(画像は今村紫紅筆の吉原(静岡県富士市)部分)
1900年のパリ万博で、日本の洋画最高賞となる銀牌を受賞した作品。
画題と人物のポーズは当時から議論の的となっています。
黒田清輝筆 明治26年(1893)
黒田記念館 特別室
展示期間:2015年1月2日(金)~1月12日(月・祝)
黒田がフランスから帰国して最初に仕上げた作品とされ、鴨川の明るい水面を背景に、出窓に座って話す舞妓を逆光でとらえています。モデルは「小野亭」の舞妓「小ゑん」。浅瀬をゆく川の流れは舞妓の内面と呼応するかのようです。
黒田清輝筆 明治30年(1897)
黒田記念館 特別室
展示期間:2015年1月2日(金)~1月12日(月・祝)
箱根の芦ノ湖畔で後の夫人をモデルに描かれ、1900年のパリ万博に出品されました。黒田自身が国際的な場に送った1点です。
黒田清輝筆 明治24年(1891)
黒田記念館 特別室
展示期間:2015年1月2日(金)~1月12日(月・祝)
黒田のサロン初入選作。留学中にパリ郊外の農村グレー=シュル=ロワンで、マリアビョーという少女をモデルに描かれました。
朝鮮時代、王や両班(ヤンバン)など、高貴な人物のお墓の周りには、人物や動物の石像が立てられました。お墓の周りに石像を立てる風習は、統一新羅時代・8世紀ごろ始まり、高麗時代を経て、朝鮮時代にも行われました。お墓を守る石像のうち、人物像は文官や武官をあらわし、動物像には羊や虎、馬や牛などがあらわされました。
博物館の庭の芝生にある羊の像も,そのような石像の一つです。