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特別展「キトラ古墳壁画」

特別展「キトラ古墳壁画」
本館 特別5室   2014年4月22日(火) ~ 2014年5月18日(日)

  
キトラ古墳壁画「四神」より「白虎」(部分)

奈良県明日香村のキトラ古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)の極彩色壁画を、特別公開します。「四神(しじん)」のうち白虎(びゃっこ)・玄武(げんぶ)・朱雀(すざく)、「十二支」のうち、獣の頭に人の体を持つ子(ね)・丑(うし)を展示します。
壁画は、2016年度を目処に、国土交通省が国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内に新設する予定の「体験学習館(仮称)」の「壁画保存管理施設」(当該部分は文化庁による設計・施工)における保存公開を目指して修理が行われていますが、修理(再構成)が完了した後では、壁画を遠方へ移動して公開することは技術的に困難になります。
そこで、壁画の再構成作業が本格化する直前に、東京国立博物館で特別に公開し、これまで進めてきたキトラ古墳壁画の修理と、今後の保存活用の展開を紹介いたします。キトラ古墳壁画が、村外で公開されるのは今回が初めての機会となります。

特別展「キトラ古墳壁画」は好評につき、5月16日(金)の夜間開館に加え、5月15日(木)、17日(土)、18日(日)も20時まで時間延長いたします(入館は閉館の30分前まで)。
※ただし、15日の17時~20時ならびに17日、18日の18時~20時は特別展「キトラ古墳壁画」および本館・表慶館のみ開館。

混雑状況は特別展 キトラ古墳壁画公式Twitter @kitora2014 にてご確認いただけます。

 

展覧会のみどころ

開催概要

2014年5月15日(木)、入場者が10万人に達しました。

2014年5月2日(金)、入場者が5万人に達しました。

1089ブログ「キトラ古墳壁画」 展覧会の見どころなどを紹介しています。

東京国立博物館 資料館 特別展「キトラ古墳壁画」関連図書コーナー設置

展覧会のみどころ

 

キトラ古墳とは
キトラ古墳外観

直径13.8メートルの円墳。1983年に石室の盗掘穴からファイバースコープを挿入し、北壁に描かれた玄武を発見。1972年に調査された同村の高松塚古墳に続き2例目の極彩色壁画を持つ古墳と分かりました。その後も石室内部を撮影する手法で調査され、古代中国で玄武とともに四方を守護する四神とされた朱雀、白虎、青龍のほか、天井に描かれた天文図を発見。壁の下部に描かれたネズミ、ウシなどの動物の顔と人間の身体を持つ十二支も見つかりました。
壁画を全面的に取り外して保存することが2004年に決定され、現在ではすべての壁画の取り外しが終了し、保存と修理が進められています。

写真:キトラ古墳外観(2002年撮影)
 

 

キトラ古墳壁画

キトラ古墳石室の内面には、厚さ数ミリの漆喰が塗られ、壁に四神及び獣頭人身の十二支、天井に天文図及び日月像が描かれています。これらはいずれも中国の陰陽五行思想に基づいて石室を一つの宇宙に見立て、被葬者の魂を鎮めるものとされます。武器を持った獣頭人身の 十二支は守護神的な性格を併せ持ち、邪悪なものから被葬者を守る意味があるとも言われています。
古墳の築造は、墳丘や石室の形態から7世紀末~8世紀初頭と見られますが、壁画も同時期に中国で流行した図様を巧みに取り入れながら、優れた技術をもった 工人によって描かれたと考えられています。キトラ古墳が四神の周りに獣頭人身の十二支を描くのに対し、高松塚古墳壁画では、より新しいモチーフとも言われる男女の群像が描かれる点に相違があります。全体に高松塚古墳壁画の線描には洗練された美しさが見られますが、キトラ古墳壁画は、純朴で力強い線描が見るものを魅了します。
本展には出品されませんが、天井の天文図は、星座の運行を記録した図像としては極めて古いものであり、当時の天文学的な知識を記録した貴重な資料です。

 

キトラ古墳壁画 朱雀
朱雀

南壁に描かれた朱雀は、わずかに盗掘孔から位置が外れたため損壊を免れました。長い尾羽をなびかせた堂々とした姿と大きく見開かれた眼の描写が特徴です。 白虎や青龍が中国の比較的新しい図様を取り入れているのに対し、朱雀の図像は幾分古い要素を示し、特に朝鮮半島の古い墓室の壁画と様式に共通点があるとさ れています。高松塚の朱雀は盗掘の際に破壊されたと考えられるため、ほぼ完全な姿で残る本図は、同時代の数少ない朱雀の図像の遺例として、極めて貴重で す。

 

キトラ古墳壁画 白虎  
白虎

西壁の白虎は、向かって右(北壁)を向き、長く胴体を伸ばした姿に表わされています。北を向く白虎の類例は稀で、高松塚の白虎は南壁を向いています。ただし、姿形は酷似しており、同系統の図像に基づいて描かれたものと見られます。
尾が後脚に絡まり真上に跳ね上がる姿は、中国盛唐期(684-756)に好まれた意匠で、大陸での流行を積極的に取り入れて描かれたと考えられています。

 

キトラ古墳壁画 玄武  
玄武

北壁の玄武は、向かって左(西壁)に進む亀に蛇が巻きつき、甲羅の上で蛇と亀が睨み合う姿に表わされています。図像的には、奈良時代以降に見られる新しいものではなく、唐の時代の大陸や高句麗で用いられてきた図像を手本にしたと考えられています。高松塚の玄武が、亀と蛇の頭部が描かれる部分が削り取られているのに対し、キトラ古墳の玄武はほぼ完全な状態で残されており、亀に耳があることや、甲羅が亀甲文様に表わされることが判明しました。玄武の図像の系譜を考える上で興味深い資料です。

 

 十二支 子
   十二支 丑
 十二支より子・丑

十二支はそれぞれの壁の下辺に3躯ずつ描かれており、子は北壁の中央下辺に、丑は北壁の向って右下辺に配されます。損傷が激しく図様に不明な点もありますが、子・丑いずれも黒い袍(ほう)をまとった人物が手に武具を持ち、頭部のみが動物の姿に置き換えられています。配置や構成には中国大陸の影響が顕著ですが、袍の色を五行思想に基づいた各方位の色と対応させる点や、武具を持つ点などに、中国に類例のない独自の表現が見られます。

 

キトラ古墳壁画の保護と活用

キトラ古墳における壁画の発見は1983年のことでした。飛鳥古京顕彰会がNHKの協力を得て、当時開発途上にあったファイバースコープによる石室内部の 撮影が実施され、北壁に「玄武」の図像が確認されました。これを契機に、キトラ古墳は、高松塚古墳(1972年に壁画発見)に次ぐ、わが国2基目の大陸風壁画古墳であることが明らかとなりました。
その後、数回の調査を経て、キトラ古墳は、2000年7月に史跡、同年11月に特別史跡に指定されました。壁画発見時から壁画の保存上の課題が指摘されていたキトラ古墳については、1996年に明日香村の検討会、2001年からは文化庁の委員会・検討会が設置され、議論が重ねられました。
壁画保存上の応急措置として、2004年から2010年の間、壁画の取り外し作業が行われ、現在は、明日香村内に設置された修理施設において、取り外された壁画の修理(クリーニング・強化・再接合等)が進められています。
2009年、取り外された壁画は、修理終了後も当面の間は石室外の適切な施設で保存管理・公開する方針が決定されました。これにもとづき、2016年度に開園が予定される国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内の「体験学習館 (仮称)」での保存管理・公開がはかられる予定で、現在、その準備が進められています。

 

キトラ古墳壁画取り外し作業の様子
2004年から2010年度の間、石室内の壁画の取り外しが行われました。 取り外し作業は、壁画表面を保護し、へら等を使用して取り外しが行われたり、 新たにダイヤモンドワイヤー・ソーが開発され、それを用いて取り外す方法などが採用されました。
 石室作業1    石室作業2
側壁の漆喰がへらで取り外されているところ   天井部分の漆喰がダイヤモンドワイヤー・ソーで取り外されているところ

 

関連事業

平成館 大講堂  2014年4月26日(土)   13:30 ~ 15:00   受付終了
平成館 大講堂  2014年5月3日(土)   13:30 ~ 15:00   受付終了
<ミュージアムシアター>   VR作品「キトラ古墳」
東洋館 TNM&TOPPAN ミュージアムシアター  2014年4月22日(火)   12:00、13:00、14:00、15:00
※受付締切は各上映時間15分前   当日受付
<ミュージアムシアター>   VR作品「キトラ古墳」
東洋館 TNM&TOPPAN ミュージアムシアター  2014年4月28日(月)   12:00、13:00、14:00、15:00
※受付締切は各上映時間15分前   当日受付
<ミュージアムシアター>   VR作品「キトラ古墳」
東洋館 TNM&TOPPAN ミュージアムシアター  2014年5月13日(火)   12:00、13:00、14:00、15:00
※受付締切は各上映時間15分前   当日受付
<ミュージアムシアター>   VR作品「キトラ古墳」
東洋館 TNM&TOPPAN ミュージアムシアター  2014年4月23日(水) ~ 2014年6月1日(日) (毎週 水・木・金・土・日・祝)   
【水・木・金】12:00、13:00、14:00、15:00
※ただし、4/25、5/2、5/9、5/16は、17:00、18:00、19:00も上演
【土・日・祝休日】11:00、12:00、13:00、14:00、15:00
※受付締切は各上映時間15分前   当日受付
<ミュージアムシアター>   VR作品「キトラ古墳」
東洋館 TNM&TOPPAN ミュージアムシアター  2014年6月4日(水) ~ 2014年7月13日(日) (毎週 水・木・金・土・日・祝)   
【水・木・金】13:00、15:00
【土・日・祝休日】11:00、13:00、15:00
※受付締切は各上映時間15分前   当日受付

本館玄関周辺で、キトラ古墳の映像をWi-Fi配信中

本館玄関周辺で、入場の待ち時間にお手持ちのスマートフォンでご利用いただけます(専用アプリのダウンロードが必要です)。 
詳しくは公式ホームページをご覧ください。

開催概要

会  期 2014年4月22日(火) ~ 2014年5月18日(日)
会  場 東京国立博物館 本館特別5室(上野公園)
開館時間 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、会期中の金曜日は20:00まで、土・日・祝休日は18:00まで開館)
ご好評につき、5月16日(金)の夜間開館に加え、5月15日(木)、17日(土)、18日(日)も20時まで時間延長いたします(入館は閉館の30分前まで)。 
※ただし、15日の17時~20時ならびに17日、18日の18時~20時は特別展「キトラ古墳壁画」および本館・表慶館のみ開館。
休館日 月曜日、5月7日(水)
(ただし4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開館)
観覧料金 一般900円(800円)、大学生700円(600円)、高校生400円(300円)
中学生以下無料
( )内は前売り・20名以上の団体料金
障がい者とその介護者一名は無料です。入館の際に障がい者手帳などをご提示ください。
前売券は、東京国立博物館 正門チケット売場(窓口、開館日のみ、閉館の30分前まで)のほか、チケットぴあ(Pコード:766-052)、ローソンチケット(Lコード:34444)、イープラスなど主要プレイガイド、および<展覧会公式ホームページにて、2014年2月10日(月)~4月21日(月)まで販売。前売券の販売は終了しました。
特別展「栄西と建仁寺」(2014年3月25日(火)~5月18日(日))は、別途観覧料が必要です。
託児サービス 会期中(2014年4月23日(水)~5月17日(土))、託児サービスを実施します(事前予約制)。
詳細は「東京国立博物館 託児サービスのご案内」ページをご覧ください。
交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 文化庁、東京国立博物館、東京文化財研究所、奈良文化財研究所、国土交通省近畿地方整備局、奈良県教育委員会、明日香村
共  催 朝日新聞社
協  賛 岡村印刷工業
特別協力 情報通信研究機構、大塚オーミ陶業、日本通運
カタログ・音声ガイド 展覧会カタログ(2000円)は、本館会場内、およびミュージアムショップ(本館1階・正門プラザ)にて販売しています。音声ガイド(日本語のみ)は300円でご利用いただけます。
お問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
展覧会ホームページ http://kitora2014.jp
展覧会公式サイトは会期終了時をもって終了いたしました。