このページの本文へ移動

須恵器の展開

  • 『子持装飾付脚付壺(部分) 岡山県瀬戸内市牛窓町槌ヶ谷出土 古墳時代・6世紀』の画像

    子持装飾付脚付壺(部分) 岡山県瀬戸内市牛窓町槌ヶ谷出土 古墳時代・6世紀

    平成館 考古展示室
    2013年3月12日(火) ~ 2013年6月2日(日)

    古墳時代の土器には、弥生土器と同じく野焼きの土師器(~平安時代)と窖窯焼成の須恵器があります。いずれも平安時代の土器の名称を用いた用語です。土師器は約850°の酸化焔のために赤褐色ですが、須恵器は1000°以上の還元焔のために堅緻で暗青灰・暗灰白色です。須恵器は中国の灰陶を源流とした朝鮮半島陶質土器のロクロ技術と窖窯技術が、4世紀末頃以降に伝えられて製作されたものです。主な器種は火に弱いために煮沸用以外で、貯蔵用の甕・壺・提瓶などや食器・共献用の坏・高坏・ハソウ・器台・脚付壺のほか、多様な装飾を加えた装飾付須恵器などが発達しました。また、鳥形・家形などの特殊な器種も製作されました。  

     

 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
国宝 蓋坏 熊本県玉名郡和水町 江田船山古墳出土 古墳時代・5~6世紀
装飾付脚付壺 岡山県瀬戸内市長船町小笠山出土 古墳時代・6世紀
子持装飾付脚付壺 岡山県瀬戸内市牛窓町槌ヶ谷出土 古墳時代・6世紀
角坏 福井県三方郡美浜町 獅子塚古墳出土 古墳時代・6世紀
革袋形提瓶 奈良県御所市出土 古墳時代・6世紀 山中樵氏寄贈
須恵器 特殊扁壺 香川県仲多度郡多度津町奥白方出土 古墳時代・6世紀 竹田久太郎氏寄贈<