平成館 考古展示室
2013年3月12日(火) ~ 2013年6月2日(日)
古墳時代の土器には、弥生土器と同じく野焼きの土師器(~平安時代)と窖窯焼成の須恵器があります。いずれも平安時代の土器の名称を用いた用語です。土師器は約850°の酸化焔のために赤褐色ですが、須恵器は1000°以上の還元焔のために堅緻で暗青灰・暗灰白色です。須恵器は中国の灰陶を源流とした朝鮮半島陶質土器のロクロ技術と窖窯技術が、4世紀末頃以降に伝えられて製作されたものです。主な器種は火に弱いために煮沸用以外で、貯蔵用の甕・壺・提瓶などや食器・共献用の坏・高坏・ハソウ・器台・脚付壺のほか、多様な装飾を加えた装飾付須恵器などが発達しました。また、鳥形・家形などの特殊な器種も製作されました。