平成館 企画展示室
2013年3月12日(火) ~ 2013年4月21日(日)
この特集陳列は、東京国立博物館所蔵作品の保存と修理に関する活動の一端を具体的に紹介するものです。本特集陳列は平成12年度から始まり、今年で13回目を迎えることとなりました。今回は、平成22年度から24年度に実施した修理作品のうち、絵画・書跡・工芸・考古といったさまざまな分野から、技法や形態の点に特徴的な修理内容をもつ作品15件を選び、写真パネルや解説を添えて展示します。
博物館の使命は、文化財の公開とそれらを未来に受け渡すための恒久的な保存です。そのためには、展示室や収蔵庫の展示保存環境の整備はもとより、輸送や取り扱い方法の改善、安定した状態に復するための対症修理や解体を含む本格修理の実施、さらに作品に使用された素材や技術の解明など沢山の課題があります。当館では、文化財の公開と保存は次世代に文化を伝えるために必要な両輪と考え、日々これらの両立の実現に取り組んでいます。
本特集陳列を通じて、文化財の保存と修理に関する当館の取り組み、そして修理内容に対する関心と理解を一層深めていただければ幸いです。
修理中の様子