担当Sの感想 「雪信は、その晩年頃に刊行された井原西鶴『好色一代男』に登場したり、没後、宇治加賀掾による浄瑠璃演目「女絵師狩野雪姫」のモデルになるなど、かなりの有名人だったようです。半世紀後には次のような駆け落ち話まで伝わっているなんて、おもしろいですね。」
狩野法眼の姪で17歳から絵を描き、法眼のもとへ通った。稽古のとき法眼の家に修行に来ていた尼崎の武士の息子と通じたため、雪信の母が強く叱ると、家出してその男子と同居して絵を描いて暮らしたという。そうしてたいへん繁盛したとか、尼崎で没したとかきく。 (伊藤梅宇『見聞談叢』六之巻より、「女画工狩野雪信」の項を現代語訳)
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