このページの本文へ移動

東京国立博物館140周年特集陳列 天翔ける龍

  • 『龍図屏風 龍虎図屏風のうち 曽我直庵筆 安土桃山~江戸時代・17世紀』の画像

    龍図屏風 龍虎図屏風のうち 曽我直庵筆 安土桃山~江戸時代・17世紀

    本館 特別1室・特別2室
    2012年1月2日(月・休) ~ 2012年1月29日(日)

    2012年の干支は辰、龍です。
    人間の想像力が作り出した架空の動物でありながら、日本人になじみ深い龍は、中国でうまれ、朝鮮半島や日本に伝わりました。人々はその姿にさまざまな意味や願いをこめ、絵画、武器、鏡、うつわ、衣服などいろいろなものに表してきたのです。
    中国皇帝のシンボルである龍、強さ、聡明さの象徴としての龍、仏教を守る龍、雨や水の神様として信仰された龍・・・ 
    じっくり見てみると、少しずつかたちや表現がことなることがわかります。

    辰年の幕開けに、展示室で国や時代を超えた作品をみながら、龍の歴史や、龍にこめた人々の思いをたどってみましょう。
    そして皆さまにとって2012年が天高く昇り、天翔ける龍のような飛躍の年になることをお祈りしたいと思います。
     

    担当研究員の一言

    ジャンルや時代の異なる77の作品を、龍というモチーフがつないでくれました。こんな作品があったとは!という意外な作品との出会いもありました。もちろん名品とよばれるものの美しさにはため息がもれます。龍、あなどれません。驚きの連続です。特別展「北京故宮博物院200選」をはじめ、他の展示室にも龍が表された作品があります。ぜひ探してみてください。/川岸瀬里

 自在置物 龍

龍涛螺鈿稜花盆
自在置物 龍
明珍宗察作 江戸時代・正徳3年(1713)

からだの節々が自由に動く自在置物です。まるで生きているかのようです。
紫裾濃威筋兜
江戸時代・18世紀 松平直亮氏寄贈
 
強さのシンボルである龍は、武士に好まれたモチーフのひとつです。
重要文化財 龍濤螺鈿稜花盆
元時代・14世紀

爪が五本ある「五爪(ごそう)の龍」は皇帝の象徴です。
   羽織・着付 白呉絽地龍波涛模様  

 青花魚跳龍門香炉
中国・景徳鎮窯 明時代・17世紀
横河民輔氏寄贈

河をのぼる鯉が龍になるその瞬間を表しています。立身出世の願いがこめられています。

羽織・着付 白呉絽地龍波濤模様
坂東三津江所用 江戸時代・19世紀
高木キヨウ氏寄贈

雨を降らせる力を持ち、翼のある「応龍(おうりゅう)」が波や山、雲の上を飛んでいます。

 

 

 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
国宝 龍文帯金具 熊本県玉名郡和水町 江田船山古墳出土 古墳時代・5~6世紀 古谷清氏寄贈
重要文化財 龍濤螺鈿稜花盆 中国 元時代・14世紀
国宝 十六羅漢像(第十四尊者) 平安時代・11世紀
龍図屏風 龍虎図屏風のうち 曽我直庵筆 安土桃山~江戸時代・17世紀
陣羽織 猩々緋羅紗地応龍波濤模様 江戸時代・19世紀 高木キヨウ氏寄贈
自在置物 龍 明珍宗察作 江戸時代・正徳3年(1713)

 

映像上映とデジタル展示

 会期中、特別1室にデジタル展示ケースを設置し、自在置物が動く様子を映像でご覧いただきます。
そのうち、1月2日(月・休)、3日(火)、4日(水)、7日(土)、8日(日)、9日(月・祝)、14日(土)、15日(日)、17日(火)、18日 (水)、19日(木)、20日(金)、21日(土)、22日(日)、28日(土)、29日(日)の、11:00~16:00は デジタル展示の特性を活かし、実際に自在置物に触れて動かせるような疑似体験ができます。

関連事業

本館 20室  2012年1月2日(月・休) ~ 2012年1月3日(火)   11:00 ~ 16:00  
<イベント>   博物館に初もうで
2012年1月2日(月・休) ~ 2012年1月29日(日)   9:30~17:00(入館は16:30まで)  
2012年1月2日(月・休) ~ 2013年3月31日(日)

図録

石に魅せられた先史時代の人びと

「天翔ける龍」

価格:900円

本館地下ミュージアムショップにて販売しています。

 

ワークシート「東博龍めぐり」

石に魅せられた先史時代の人びと

「東博龍めぐり」

2012年1月2日(月・休)~3日(火)に配布されたワークシートです。
当日ご来館できなかった方も、こちらを印刷してお楽しみください。
 

(注)クイズの答え合せや賞品プレゼントは終了しています。
  
東博龍めぐりワークシートPDF,1.5MB)