「空海と密教美術」展(2011年7月20日(水)~2011年9月25日(日))から、とくに「曼荼羅」にテーマをしぼり、小学校高学年から高校生までを対象につくった鑑賞の手引き「ジュニアガイド」の内容をご紹介します。
金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら) | 胎蔵界曼荼羅(たいぞうかいまんだら) | |||||
金剛とはダイヤモンドのことで、大日如来の知恵が、こわれることのない強いものであることを表しています。9つのグループに分けられていて、右上の「理趣会(りしゅえ)」以外すべて中心が大日如来。まわりをとりかこむ仏たちとの間では、大日如来の知恵が、内から外、外から内へと、コンピュータの回路のように、たえまなく動き続けているのです。四角と丸の組み合わせが特徴的ですね。 | 大日如来を中心に、12のグループで構成されています。すべての仏は大日如来から生まれるのであり、それとおなじように、人々の心の中にある(胎蔵する)「さとり」を開く種を、大日如来が守り育てていくようすを表しています。金剛界曼荼羅では、大日如来の知恵が規則ただしく、縦横ななめに動いているのに対し、こちらでは太陽の光のように、やさしく力強く、中心から世界を照らしているのです。 |
金剛界 |
胎蔵界 |
国宝 両界曼荼羅図(高雄曼荼羅) (たかおまんだら) 平安時代・9世紀 京都・神護寺 胎蔵界曼荼羅 2011年7月20日(水)~7月31日(日)展示 金剛界曼荼羅 2011年8月2日(火)~8月15日(月)展示 空海が中国・唐より持ち帰った両界曼荼羅を手本として描いたもので、絵の部分だけでも、縦横4メートルをこえます。日本で作られた中ではもっとも古い両界曼荼羅です。 |
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金剛界 |
胎蔵界 |
重要文化財 両界曼荼羅図(血曼荼羅) (ちまんだら) 平安時代・12世紀 和歌山県・金剛峯寺 金剛界曼荼羅 2011年8月16日(火)~9月4日(日)展示 胎蔵界曼荼羅 2011年9月6日(火)~9月25日(日)展示 平清盛が描かせたといわれ、胎蔵界の中心の大日如来の冠は、清盛の血をまぜて絵の具をぬったとの言い伝えがあることから、「血曼荼羅」ともよばれています。この絵も大きさは4メートル! |
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金剛界 |
胎蔵界 |
重要文化財 板彫両界曼荼羅 (いたぼりりょうかいまんだら) 中国・唐時代・8世紀 和歌山・金剛峯寺 胎蔵界曼荼羅・金剛界曼荼羅ともに2011年7月20日(水)~9月25日(日)展示 両界曼荼羅を板に彫りあらわした作品。縦が27センチほどと小さいのですが、曼荼羅の世界が、とても細かく彫刻されています。 |
国宝 東寺講堂の諸像たち(8体) 平安時代 承和6年(839) 京都・東寺 2011年7月20日~9月25日(日)展示 |
photo:(㈱)ロケットジャパン 新岡重智 |
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京都・東寺の講堂には、21体の仏像がならび、「立体曼荼羅」をかたちづくっています。空海は、金剛界曼荼羅の仏たちを基本に、独自の曼荼羅を考えだし、それを仏像で立体的に表現したのです。展覧会では、その中から8体の仏像がやってきます。大きさ、おこった顔ややさしい顔、さまざまなポーズなど、迫力のある仏像曼荼羅の宇宙を、ぜひ感じてください。 | ||
弘法大師(こうぼうだいし)空海は宝亀5年(774)、現在の香川県善通寺市で生まれました。小さいころからいろいろな学問を勉強し、24歳のときに仏教の道にすすむことを決意します。延暦23年(804)には中国・唐にわたり、2年という短い間に、新しい仏教であった密教を学んで、日本に帰国しました。日本に戻ってからの空海は、密教の教えをさらに発展させてゆき、その教えは「真言密教」(しんごんみっきょう)として、多くの人々に受け入れられることになったのです。 |
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重要文化財 弘法大師像(部分) 鎌倉時代・13世紀 東京・西新井大師總持寺蔵 2011年8月2日(火)~8月28日(日)展示 |
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PDF(A3、4枚)をダウンロードし、プリントアウトして事前学習や見学の際にご活用ください。
下記リンクから4枚まとめてダウンロードして印刷できます。
「空海と密教美術」展 ジュニアガイド(A3、4枚)(PDF, 7.0MB)
表面(A3)(PDF, 2.0MB) 大迫力、仏像曼荼羅の宇宙へようこそ! |
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中面(A3)(PDF, 2.0MB) 曼荼羅って何だろう?、空海ってどんな人? |
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国宝 両界曼荼羅図(西院曼荼羅) 国宝 両界曼荼羅図(西院曼荼羅)のうち胎蔵界の見所をご紹介します。 |
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国宝 両界曼荼羅図(西院曼荼羅) 国宝 両界曼荼羅図(西院曼荼羅)のうち金剛界の見所をご紹介します。 |
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原稿サイズはA3です。プリントアウトの際、設定にご注意ください。 |