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過去のコンサート

アジアの伝統楽器によるコンサート 東方音楽絵巻~古から今に煌めくアジアの楽器たち~

クラリネット・コンサート博物館で東洋美術を巡り、アジアの伝統楽器に時代を旅する。時を超えた民族の旋律に現代が息づく、とっておきの音楽絵巻。東京国立博物館でアジアの伝統音楽を楽しむコンサートです。

 

チラシのPDFをご覧いただけます。

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e+(イープラス)での購入は、こちらをご確認ください(e+のウェブサイトへ移動します)

 

演奏者と楽器の紹介

 

常味 裕司:ウード(アラブ)

クラリネット・コンサート

日本のみならず、東アジア地域におけるウード演奏家のパイオニア、第一人者と称される。スーダンのウード演奏家のハムザ・エル=ディン(2006年没)、アラブ世界を代表するチュニジアのウード演奏家のアリ・スリティ(チュニス国立音楽院ウード科教授・2007年没)の巨匠たちから学ぶ。国内では日本人ウード奏者の輩出にも寄与している。また、宇崎竜童と活動を共にするなど、各ジャンルへ影響を与え続けている。全国各地での演奏活動のほか、都内の各国大使館での演奏も数多い。NHKの『新・シルクロード』ではアラブ音楽の監修を行なっている。

[ウード]はアラブ古典音楽で用いられる代表的な木製の撥弦楽器。その歴史は古く、ササン朝ペルシャの楽器バルバトがその前身とされる。またウードはヨーロッパのリュートの直接の祖先でもある。横板がなく背面部が大きく膨らんだ胴、フレットのない指板を持つ短い棹、後ろに折れ曲がった糸倉、ヴァイオリン属の様な直付けの糸巻、ギターのような緒止めを兼ねた駒(ブリッジ)、透かし彫りのある三つ(またはひとつ)の響孔を持つ表板といった形状を持つ。

 

サワン・ジョシ:シタール(インド・ネパール)

クラリネット・コンサート

1977年ネパール出身。2002年、Ho-Hi-Yan 国際音楽祭(台湾)、アジア・アコースティックフェスティバル(台湾)、国際民謡歌祭(台湾)、2004年東京藝術大学音楽研究科に入学し、南アジア音楽文化の専門的な研究を始める。2010年同大学院音楽学博士課程後期終了し、博士号取得。2013年より東京芸術大学音楽学部で非常勤講師としてシタールの実技授業を担当。2014年、CD「HOT SPICE」をリリース。現在、音楽研究活動、シタール奏法の指導をする傍ら、古典音楽を基本に様々な音楽との融合を試みた演奏活動を通じ、シタール音楽の普及に取り組んでいる。

[シタール]は北インド発祥の弦楽器である。三弦を意味するペルシャ語「セタール」に由来するが、実際には直接演奏するための弦が7弦(うち旋律用3弦、ドローン用4弦)と十数本の共鳴弦を持つ。弦はすべて金属製。床に座り楽器を斜めに構え、左手で弦をおさえながら、針金でできたピックを右手人差し指につけて弦を弾く。下駒に三味線のサワリにあたる「ジュワーリー」があり、弦が接する面の微妙なカーブと共鳴弦とにより、独特の音色が生み出される。

 

イラナ:馬頭琴(モンゴル)

クラリネット・コンサート

内モンゴルの大草原に生まれ、幼少時代を遊牧民とともに暮らす。6歳で馬頭琴(ばとうきん)を始め、巨匠エルデンダライに師事。さらに馬頭琴を学ぶため単身首府フフホトに移り、名門の内モンゴル芸術大学中等部入学。馬頭琴の巨匠の一人ダルマに師事。現在はプロの馬頭琴演奏家。2005年世界無形文化財に認定されたモンゴル族の伝統歌唱である長唄・オルティンドーの継承者でもある。馬頭琴を演奏しながらオルティンドーを歌うという前人未踏な歌唱スタイルを追求し、世界の舞台でNew World Musicアーティストとして活躍する。

[馬頭琴]は先端が馬形の棹と、四角い共鳴箱、2本の弦で構成される。本体は木材、共鳴箱や棹は、内モンゴルではエゾマツなどの松材、モンゴル国では白樺が多い。弦を支える駒が上下にあり、音程の微調整ができる。共鳴箱の表はヤギなどの皮革から木製に改良され、F字孔や魂柱などの要素を加えた。弦と弓は馬の尾毛かナイロンを束ねているが、馬の尾毛の場合、低音弦は100-130本、高音弦は80-100本、弓は150-180本になる。「スーホーの白い馬」に出てくる楽器として有名である。

 

伍芳(ウー・ファン):古箏(中国)

クラリネット・コンサート

上海生まれ。9歳より古筝(こそう)を始め、中国で最も難関といわれる上海音楽学校に入学、1990年首席で卒業し来日。1996年9月に東芝EMIよりデビュ-。日本での中国楽器ブ-ムの先駆けとなる。KENNY G、南こうせつ、東儀秀樹など数々のア-ティストと共演。朗読、狂言、人形浄瑠璃文楽、和太鼓との共演、皇太子同妃両殿下の前での御前演奏等々、意欲的な演奏活動を行う。古筝教室を開き古筝の普及にも努めている。2015年1月14日震災復興への祈りをこめたオリジナル曲「あのひとともに」を発表。中国の古典、現代曲、幅広い演奏活動と作曲活動にも力を注いでいる。 

[古筝]は中国の伝統的な民族楽器の弾撥弦楽器。日本の琴のルーツでもある。春秋戦国時代の秦で流行した。初期は5弦との説もあるが、漢代以降12弦、13弦のものが現れ、明、清時代から15弦、16弦となった。筝は桐の木で作った長方形の音箱にスチールの上にナイロンと絹糸を巻いた弦を張り、柱で音階を調節しながら、右指先に三つまたは四つ玳瑁で作られた義爪をテープで固定して弾く古筝は華やかな音で、美しい叙情的な曲を表現できるほか、気勢盛んな曲もよく表現する事ができる。2009年ユネスコの無形文化遺産に登録された。

 

野崎 洋一:キーボード・アレンジ

クラリネット・コンサート

1970年、東京都生まれ。幼少の頃からピアノを始め、1989年、栗原良次のサポートメンバーとしてプロデビュー。以後、松田聖子、上妻宏光、沢田研二、石井竜也、宗次郎、近藤真彦、岡村孝子、D-51、内田有紀、森口博子、石川よしひろ等、第一線で活躍するアーティストのステージを数多くサポートしている。レコーディングやセッションライブにも参加、厚い信頼を集め、最近では新人アーティストのプロデュースも積極的に行うなど、活動の場を広げている。今回の東方音楽絵巻では古典音楽をアレンジし、伝統楽器の音と音をつなぐ重要な役割を果たしている。

 

 

日程
2017年10月29日(日)
時間
開場13:30 開演14:00
会場
平成館-大講堂
出演
常味 裕司(ウード)
サワン・ジョシ(シタール)
イラナ(馬頭琴)
ウー・ファン(古箏)
野崎 洋一(キーボード・アレンジ )
料金
4,000円(全席自由)
※未就学児のご入場はご遠慮ください。
※コンサート当日は、コンサートチケットで総合文化展をご覧いただけます。
チケット販売
〇東京国立博物館 窓口販売
月曜休館(祝休日にあたる場合は開館、翌火曜日休館。10月9日は開館いたします。)
場所:東京国立博物館 正門観覧券売場(窓口)
時間: 開館日の9:30~開館時間の30分前まで

〇e+(イープラス)による販売
下記ページでの販売を行っております。
http://eplus.jp/sys/main.jsp 
2017/10/28(土)18:00まで(一般発売)

お問合せ
東京国立博物館 総務課イベント担当 03-3822-1111(代表)
*月曜~金曜の 9:00~17:00(土日・祝休日は除く)
主催
NPO法人世界遺産コンサート
協力
東京国立博物館