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銀地に,驟雨に見舞われた夏草と,強風に靡く秋草を描いた抱一の最高傑作。夏草図には急な雨による水の流れを,秋草図には宙に舞う野葡萄の紅葉を描き添える。宗達の風神雷神図を模写した光琳の屏風の裏面に描いたもので,琳派の系譜を象徴的に表した作例といえる。近年,この図の下絵が発見され,貼紙より一橋家の注文により抱一が文政4年(1821)に描いたことがほぼ確実となった。