Language
室町時代前期の禅僧,一休宗純(1394-1481)の肖像画である。多くの一休像の中で,最も生なましい印象を与える作品であり,日本の肖像画中,屈指の出来映えを誇る。画面上方の一休自作の賛を書いたのは弟子の墨斎である。かつて画像の作者も墨斎とされたが,そうではなく専門画家であろう。本図は,もともと60歳代以降の一休像の下絵として使われていたものを,墨斎筆の賛と併せて表装し,1幅の肖像画に仕立て上げた作品と推測される。