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特別展 現在日:2010年2月9日  有効期限:2010年2月21日
文化庁海外展 大英博物館帰国記念 「国宝 土偶展」
本館特別5室 2009年12月15日(火)〜2010年2月21日(日)
中空土偶・合掌土偶・縄文のビーナス
左:国宝 縄文のビーナス
長野県棚畑遺跡出土
縄文時代中期(前3000〜前2000)
長野・茅野市教育委員会蔵


中央:国宝 合掌土偶
青森県八戸市風張1遺跡出土
縄文時代後期(前2000〜前1000)
青森・八戸市蔵


右:国宝 中空土偶
北海道函館市著保内野遺跡出土
縄文時代後期(前2000〜前1000)
北海道・函館市教育委員会蔵

 “ひとがた”をした素焼きの土製品「土偶」の発生は、縄文時代草創期(約13,000年前)にまでさかのぼります。伸びやかに両手を上げるもの、出産間近の女性の姿を表すもの、極端に強調された大きな顔面のものなど、多様な姿かたちをする土偶は「祈りの造形」とも称され、縄文時代の人々の精神世界や信仰のあり方を具現化した芸術品として、世界的に高い評価を得ています。

 本展は、イギリスの大英博物館で2009年9月10日(木)から11月22日(日)まで開催されるTHE POWER OF DOGUの帰国記念展で、国宝3件と重要文化財23件、重要美術品2件を含む全67件で構成されます。縄文時代早期から弥生時代中期にわたる日本の代表的な土偶とその関連資料を一堂に集め、土偶の発生・盛行・衰退の過程と、その個性豊かな造形美に迫ります。



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開催概要
会  期 2009年12月15日(火)〜2010年2月21日(日)
会  場 東京国立博物館 本館 特別5室
開館時間 9:30〜17:00 (入館は閉館の30分前まで)
※午後(特に14時〜15時30分)は混雑が予想されます。
休館日 月曜日、年末年始(2009年12月28日(月)〜2010年1月1日(金・祝))
※2010年1月11日(月・祝)は開館、翌1月12日(火)は休館
観覧料金 一般800円(700円)、大学生600円(500円)、高校生400円(300円)
中学生以下無料
( )内は前売および20名以上の団体料金
障害者とその介護者一名は無料です。入館の際に障害者手帳などをご提示ください。
前売券は、東京国立博物館 正門観覧券売場(開館日のみ、閉館の30分前まで)のほか、電子チケットぴあ(Pコード 688−843)、ローソンチケット(Lコード=38841)、などの主要プレイガイドにて2009年12月14日(月)まで販売。前売券の販売は終了しました。
「東京・ミュージアムぐるっとパス」で、当日券一般800円を700円(100円割引)でお求めいただけます。正門観覧券売場(窓口)にてお申し出ください。ただし、2009年度版(2010年1月31日まで販売)は、2010年3月31日まで有効です。2010年度版は2010年4月1日より販売いたします。
東京国立博物館キャンパスメンバーズ会員の割引はございません。
交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 文化庁、東京国立博物館、NHK、NHKプロモーション、毎日新聞社
協  賛 日本写真印刷
カタログ・音声ガイド 展覧会カタログ(1800円)は、本館1階会場内にて販売しています。音声ガイド(日本語のみ)は300円でご利用いただけます。
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関連事業
記念講演会「縄文土偶の“発生”と“成長”、そして“かたち”の面白さ」
平成館 大講堂 2010年2月6日(土) 13:30〜15:00 受付終了
演題:「縄文土偶の“発生”と“成長”、そして“かたち”の面白さ」
講師:文化庁主任文化財調査官 原田 昌幸 氏

ギャラリートーク
「国宝 土偶」
本館20室 2009年12月17日(木) 15:30〜 受付終了
講師:企画課長 井上 洋一

「土偶と土面」
本館20室 2010年1月21日(木) 15:30〜 受付終了
講師:工芸・考古室研究員 品川 欣也

「土偶の終焉とその後」
本館20室 2010年2月4日(木) 15:30〜 受付終了
講師:保存修復室主任研究員 日高 慎

ファミリーワークショップ「どぐうスケッチ」
本館特別5室、本館20室 2010年1月10日(日) 16:30〜18:30 受付終了
中学生のためのワークショップ「めざせ!考古学者」
本館特別5室、本館20室 2010年2月13日(土) 16:30〜18:30 受付終了
「国宝 土偶展」ジュニアガイド
児童・生徒のみなさん向けの鑑賞の手引きとして、ジュニアガイドを制作しました。こちらのページからPDFをダウンロードし、プリントアウトしてご活用ください。
展覧会のみどころ
国宝土偶、勢揃い!
 これまでに発見された土偶の総数は、およそ18,000点にのぼります。このうち国宝に指定されたものはわずか3点しかありません。この国宝土偶すべてが一堂に会すのは、本展がはじめての機会です。
 縄文人の精神性、造形力そして美意識が遺憾なく表現されたこれらの土偶は、まさに土偶の頂点にふさわしい風格を備えているといえるでしょう。
中空土偶    内部が空洞となるつくりの土偶(中空土偶)としては、最大級の大きさを誇り、全身はきわめて緻密な文様で巧みに飾られています。

国宝 中空土偶
縄文時代後期(前2000〜前1000)
北海道函館市著保内野遺跡出土
北海道・函館市教育委員会蔵
合掌土偶    座り込み胸の前で合掌するその姿は、まるで神に祈りを捧げているかのようです。しかし、お産の様子をあらわしているという説もあります。独特の顔の表現から、仮面を付けた土偶とみる人もいます。

国宝 合掌土偶
縄文時代後期(前2000〜前1000)
青森県八戸市風張1遺跡出土
青森・八戸市蔵
縄文のビーナス    ふくよかな女性の身体を柔らかい曲線となめらかな器面で表現したその姿は、まさに多産や豊穣を祈る人形(ひとがた)とされる土偶の美を代表するものといえるでしょう。

国宝 縄文のビーナス
縄文時代中期(前3000〜前2000)
長野県茅野市棚畑遺跡出土
長野・茅野市教育委員会蔵
土偶のかたち
 縄文時代のはじめ(およそ13,000年前)に出現した土偶は、顔や手足の表現がない単純・小型のものでしたが、乳房があらわされているので女性像であることがわかります。
 それが縄文時代前期(前4000〜前3000)になると、単純ではありますが顔や手の表現がみられる三角形に近い板状の土偶が出現し、定型化の道を辿ります。中期(前3000〜前2000)には、前期より引き継ぐ板状土偶が装飾性豊かな十字形土偶として発達する一方、関東・中部地方では立体的な全身立像が誕生するなど、地域性もみられるようになります。
 続く後期(前2000〜前1000)には、各地で実に多彩な土偶が生まれます。そして晩期(前1000〜前400)には、抽象と具象を兼ね備えた土偶が東北地方を中心に展開され、芸術性に優れた中空の土偶も数多く誕生しました。
十字形土偶   立像土偶   土偶
重要文化財 十字形土偶
縄文時代中期(前3000〜前2000)
青森県青森市三内丸山遺跡出土
青森県教育庁文化財保護課蔵
  重要文化財 立像土偶
縄文時代中期(前3000〜前2000)
山形県舟形町西ノ前遺跡出土
山形県教育委員会蔵
  土偶
縄文時代中期(前3000〜前2000)
山梨県笛吹市上黒駒出土
東京国立博物館蔵
ハート形土偶   仮面土偶   遮光器土偶
重要文化財 ハート形土偶
縄文時代後期(前2000〜前1000)
群馬県東吾妻町郷原出土
個人蔵
  重要文化財 仮面土偶
縄文時代後期(前2000〜前1000)
長野県茅野市中ッ原遺跡出土
長野・茅野市教育委員会蔵
  重要文化財 遮光器土偶
縄文時代晩期(前1000〜前400)
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土
東京国立博物館蔵
土偶の仲間たち
 土偶の性格を考える上で、また縄文時代の人々の精神生活を考える上でも欠かせないのが、土偶形容器・岩偶・人頭形土製品・土面・人形装飾付土器そして動物形土製品などの存在です。
 土偶が粘土を整形し焼き上げた造形であるのに対し、岩偶は柔らかな石を彫刻的に削り出した造形です。静かに眠ったような顔の表現を持つ人頭形土製品は、死者に捧げられたデスマスクのようです。土面は、額に当てて仮装の道具としたり、墓標として墓柱に吊るされたりしたとも考えられています。
 さらに、装飾モチーフとして人体のデザインや顔面が用いられている人形装飾付土器や動物形土製品も、土偶の仲間としてきわめて重要なものです。
土偶頭部    これだけリアルに人頭を象った土偶はほかにはありません。全体の表現からこの土偶は、仮面をつけた人物表現であるといった見方が有力です。同時に脚の一部も発見されており、全体を復元すると高さ1m前後となるようです。

重要文化財 土偶頭部
縄文時代後期(前2000〜前1000)
岩手県盛岡市萪内遺跡出土
文化庁蔵
猪形土製品    今にも走り出しそうな猪形土製品。その造形はきわめて写実的で、猪の特徴をよくとらえています。狩りに関わるまつりなどに用いられたと考えられています。猪は多産であることから、縄文社会においては、豊猟あるいは豊穣のシンボルだったのではないでしょうか。

猪形土製品
縄文時代後期(前2000〜前1000)
青森県弘前市十腰内遺跡出土
青森・弘前市立博物館蔵
土偶とは?

 土偶とは、人形(ひとがた)をした土製の焼き物です。ヨーロッパや西アジアの新石器時代(前8300〜前5000)では、土偶は農耕と密接な関係をもち、生産や豊穣を祈る地母神崇拝の像として発達してきました。
 日本の土偶は、縄文時代の草創期(約13,000年前)に出現し、縄文時代の中期(前3000〜前2000)から晩期(前1000〜前400)に最も発達して、個性豊かな土偶が数多く作られました。狩猟採集経済にあった縄文時代の土偶には、ヨーロッパや西アジアの土偶の性格をあてはめることはできません。
 では、日本の土偶はなんのために作られ、どんなふうに使われていたのでしょうか。縄文土偶の解釈にはいろいろな説があります。
 乳房や腰の張った造形には、母体から生まれでる新たな生命の神秘に根ざす再生と生産や、安産祈願の意味を読み取ることができるでしょう。豊かなる獲物の全体的象徴とする説もあります。
 また、ほとんどの土偶が破壊された状態で発掘されることから、病気や怪我を治すための身代わりだったという説もあります。
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