
「ウィトルウィウス的人体」のビデオから |
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「アトランティコ手稿」をもとに制作された「放物線のためのコンパス」の模型 |
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「パリ手稿」をもとに制作された「飛行船」の模型 |
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「アシュバーナム手稿」をもとに制作された「集中式プランの教会堂」の模型 |
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「受胎告知」に見られる自然に対する高い関心、遠近法や数的秩序などは、レオナルドが生涯にわたって追い求めるものの出発点となりました。やがて、それまで人類が見たこともない知の広がりを手にすることになります。本展では「受胎告知」を象徴的に展示するほか、他のレオナルド絵画作品も高品位のデジタル画像で再現し、原画の重厚な息吹を伝えます。
レオナルドの創造世界を解き明かすのに欠かせないのが、30歳ごろから手帳に書きためられたメモや素描類、いわゆる「手稿」です。死後かなりの数が失われたとされますが、それでも約8000ページが世界各地で保存されています。
内容は驚くほど幅広いものです。天文、風や水の動態、動力、鳥の生態、人力飛行機についての考察……。人体や自然を観察した結果を克明に書き写すだけでなく、目に見えないもの、いまだ形になっていないアイデアを視覚化する際にも素描という手段を用いたのです。
本展では多数の手稿を見やすく描き起こし、また手稿から考証したさまざまな模型や映像をあわせて展示して、レオナルドの思考の展開をたどっていきます。
レオナルドのフィレンツェ時代の作品の特質はレオナルドらしからぬその巨大さと、野心的な挑戦心にあります。「受胎告知」において予告されているレオナルドの挑戦は、自然への探求へとつながり、人体や自然の間に見出せるアナロギア(類似)の神秘の探求へと発展します。
その後拠点を移したミラノの大公の求めによる巨大な騎馬像(高さ7メートルを超えるはずだった)の制作ひとつとっても、精確な観察とつきつめた考察を伴う幅広い研究を必要としました。本展では、残された図面に基づき、原寸大の騎馬像を再現します。また膨大な手稿から解明された制作の様子をビデオで立体的に紹介します。
レオナルドの探求に影響を与えた「先達(せんだつ)」の存在にも光をあてます。例えば、よく知られた「ウィトルウィウス的人体」(人体均衡図)は、古代から続く「人体と建築との類似」の理念をもとに、レオナルドによって「人体=建築=宇宙」というさらに大きなアナロギアまで発展したものです。レオナルド作品と手稿に数多く見出せる、こうしたアナロギアの実例を紹介することも、本展覧会の数多い新機軸のひとつとなっています。
最新の研究の知見を結集した本展では、レオナルドの広範な思考の記録を立体的に提示しています。絵画のみならず創作・思索のすべての領域に接して初めて「万能の天才」の真の偉大さをより正確に理解できるでしょう。
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